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Universal Audio : Volt でクラシックなサウンドを収録しよう。

ミュージシャン/クリエイターのために生まれた、Universal Audio の USB オーディオ・インターフェイスについて知る。

初めてデスクトップのレコーディング環境を構築する場合でも、既存のスタジオをアップグレードや拡張する場合でも、モバイル・レコーディング用のリグを構築する場合でも、新しいオーディオ・インターフェイスを選択するのは容易ではありません。音質、汎用性、利便性はすべて、価格との競合となります。その中で、Universal Audio の Volt USB Recording Studio は、あらゆる要件を満たす「オールインワン」モデルとして、最高の選択肢のひとつと言えるでしょう。

現在、市場には数多の手頃な USB オーディオ・インターフェイスが溢れており、その多くは Mac、iOS、Windows ベースのレコーディング・システムに対応し、マイク、ギター、ライン・レベルの信号をクリーンなデジタル・オーディオに変換し、実用的に使用することができます。

しかし、Volt が他と一線を画すのは、内蔵されたアナログ・スタジオ・プロセッシングにあります ─ これにより、ボタンひとつで、創造的なビンテージ・マイクプリアンプとクラシックなコンプレッション・サウンドを実現できます。UAD プラグイン・スイートと LUNA と組み合わせることで、サウンド・エンジニアの匠がそばにいなくても、伝説的なサウンドを楽しむことができるのです。

色彩豊かな真空管のトーンを実現する内蔵ビンテージ・プリアンプ

マイクからの入力信号は、オーディオ・インターフェイスのプリアンプに送られます。プリアンプの主な役割は、マイク、楽器、その他のソース(-40 dBu 以下)からの信号を、収録に適したレベル(一般的に +4 dBu、または現代のデジタル録音では -18~-10 dBFS 付近のピーク)まで増幅することです。

さらに、マイクプリアンプは、クリーンなソリッドステート設計やカラフルなチューブ設計から生まれる独自のトーンをトラックに加えます。Volt では、ピュアなサウンドの録音を実現するニュートラルなプリアンプと、チューブを通ったかのように豊かな倍音が得られるビンテージ・プリアンプ・モードを選択できます。

(参考)マイクプリアンプが必要な5つの理由

1958年に発表され、Beach Boys から Arcade Fire をはじめとする数多のアーティストのレコーディングに使用された名機、UA 610 コンソールのチューブ・プリアンプに基づき開発された Volt のビンテージ・プリアンプ・モードは、チューブのように豊かな倍音の飽和感をもたらします。 ボーカルやアコースティックギターといった重要なソースをミックスの中で際立たせるのに役立つことでしょう。

610 の歴史についてもっと知りたいですか? UA の Bill Putnam Jr. が、数十年に渡りレコーディングを定義づけてきた 610 の歴史について詳しく語ります。

ボーカル、ギターなどに最適な伝説のコンプレッション

コンプレッションは、トラックのレコーディング、ミキシング、そしてマスタリングにおいて最も重要な処理方法のひとつです。コンプレッサーとは、簡単に言えばダイナミックレンジを制御するツールです。つまり、サウンドの中で最も音量が大きい部分を抽出し、音量を下げ、より静かな部分との整合性を高めます。またプリアンプと同様に、コンプレッサーはソースに独自のサウンドを与えます。

(参考)コンプレッサーの基礎知識

Volt の “76” インターフェイスは、1968年以来世界中のスタジオで愛用されている 1176LN リミッティングアンプからインスピレーションを得た、本格的なアナログコンプレッション回路を全チャンネルに搭載しています。あらゆるソースにパンチと存在感を与えることで知られる 1176 は、Bob Marley から Beyoncé、Led Zeppelin まで、あらゆるアーティストのサウンドを支えています。

1176 は伝説的な機材ですが、その魔法をうまく使いこなすには何年もかかるかもしれません。幸いなことに、Volt 76 インターフェイスには 76 コンプレッサーが内蔵されており、ボーカル、ギター、そしてパーカッションなどのソースに最適なプリセットが用意されています。

Volt の 76 コンプレッサーとビンテージ・プリアンプ・モードのサウンド・サンプルをご覧ください。

LUNA を含む、オーディオ・プロダクション・スイートが付属

Volt は単なる USB オーディオ・インターフェイスではありません。ハードウェアはレコーディング環境においてコアとなりますが、素晴らしい音楽を完成させるにはソフトウェアも必要です。Volt には、定評のある UAD ネイティブ・プラグイン・コレクションに加え、UA のDAW(デジタルオーディオワークステーション)である LUNA が付属します。このソフトウェアは Volt ハードウェアとシームレスに統合されており、セットアップ後すぐにハイレベルな制作に取り掛かることができます。

AI を活用して音楽制作をスピードアップ

LUNA は、素晴らしいアナログ・スタジオのトーンに基づき開発された UA 製の DAW で、お気に入りのレコードを彷彿とさせるサウンドを再現できます。標準搭載されたテープ・サチュレーションを得られる Oxide Tape Recorder の他、オプションでさらなる機能も用意され、Neve や API などのビンテージ・レコーディング・コンソール、そして Studer や Ampex などのテープマシンのサウンドでスタジオを拡張することができます。

俺はテープとアナログ・コンソール育ちなんだけど、LUNA は昔の Studer と Neve のセットアップのサウンドとワークフローに最も近いね。
─ Butch Walker (Green Day, Weezer, Fall Out Boy)

LUNA には AI が搭載されており、あなたが音楽制作により集中できるようサポートします ─ 楽器検出機能がトラックに名前と色を自動で割り当て、スマートテンポ機能は曲のフィールに合わせてメトロノームをインテリジェントに設定してくれます。さらに、「Hey LUNA」と話しかけるだけで、部屋のどこからでも録音を開始できます。ソロレコーディングがより楽しくなることでしょう。

定評ある UAD ネイティブ・プラグインで実現する、本物のアナログサウンド

プラグインは、トラック処理を行い、プロフェッショナルで洗練されたサウンドを得るための鍵となります。Volt には厳選された UAD ネイティブ・プラグインが付属するため、業界標準のツールをすぐにお使いいただけます。

ボーカリストなら、Teletronix LA-2A で驚くほどのあたたかみとダイナミクスコントロールを得て、Pultec EQ できらめきと磨きをかけ、Pure Plate Reverb でナチュラルな深みを加えることができます。

完璧なギタートーンを求めるなら、Century Tube Channel Strip がおすすめです。そのビンテージ・スタイルのチューブ・マイクプリアンプ、シンプルな3バンドEQ、オプティカル・コンプレッサーに加え、Galaxy Tape Echo で時代を超越したディレイとスプリングリバーブサウンドを実現しましょう。

ビートメーカーやエレクトロニック・ミュージックのプロデューサーには、即戦力のプリセットと直感的なコントロールを備えたポリシンセ・サウンドを提供する PolyMAX や、キック、スネア、シンセ、ボーカルにザラザラとしたテープの質感を与える Verve Analog Machines Essentials がおすすめです。

iOS デバイスを使ったモバイル・レコーディング

自宅でも外出先でも、Volt USB Recording Studio を使えば、簡単にサウンドを録音できます。Volt は macOS または Windows コンピューターに対応しているだけでなく、iPad や iPhone などの iOS デバイスにも直接録音が行えるため、高品質なモバイル・レコーディングにも対応可能です。

ほとんどの Volt は USB バスパワーで動作するため、コンセントや電源アダプターが不要です(Volt 用の外部電源または USB バッテリー・バンクがあればより安心ですが)。つまり、Volt は場所を問わず創作活動をサポートしてくれるのです。

*Volt 4、476476P、876 はバスパワー駆動に対応していません。

より多くの入力で、より大規模なセッションを実現するなら

大規模なセッションのレコーディング、フルバンドのレコーディング、あるいはアウトボード機器とのミキシングを行うなら、I/O の拡張は必須です。既に Apollo をお使いで入力数を増やしたい場合でも、大規模なレコーディング用のセットアップをゼロから構築したい場合でも、Volt 876 は最適なソリューションとなります。Volt 876 は、シリーズのフラッグシップ・モデルとして最も充実した機能と性能を備えています。

デジタル制御のビンテージ・プリアンプとオート・ゲイン、そして8つの入力すべてに搭載された 76 コンプレッサーにより、ドラムなどのマルチマイク・ソースは、DAW の前段で鮮やかなサウンドへと変化します。その後、32-bit / 192 kHz のプロ品質のコンバーターによって、あたなは比類なき柔軟性を手にできるのです。Volt 876 を1台使用する場合でも、ADAT 経由で2台または3台をリンクして最大 24イン/28アウトのリグを構築する場合でも、あるいは Apollo など互換性のあるオーディオ・インターフェイスと組み合わせたマルチインターフェイス・システムを構築する場合でも、その柔軟性は変わりません。

すべての Volt USB Recording Studio に付属する UAD プラグイン・スイートに加え、876 は LUNA および UAD Console とのパワフルな統合も叶えています。設定のリコール、内蔵されたトークバック、および2系統のキューを本体に触れることなく利用できるため、とくに LUNA の美しくエレガントなシングル・ウィンドウのワークフローをもって収録する場合、セッションはこれまでになくスムーズなものとなるでしょう。

— Austin Lyons

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