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Universal Audio : 5分で知る UAD プラグイン(5)Pure Plate Reverb

ミックスをしていて、「なんだかボーカルが浮いているな」「楽器に自然な奥行きが欲しいな」と感じることはありませんか? そんな時にぜひ試してほしいのが、今回ご紹介する Pure Plate Reverb です。1950年代から現代まで、数え切れないほどのヒット曲に使われてきたプレートリバーブの魅力を、驚くほどシンプルな操作で手に入れられるこのプラグイン。その特徴と使い方をわかりやすく解説します。

そもそもプレートリバーブって何?


プレートリバーブとは、巨大な鉄板(メタルプレート)を振動させて残響音を作る、伝統的なメカニズムのことです。 そのサウンドはシルキーな深みとオーガニックな響きが特徴で、特にボーカルや楽器に自然な輝きを与えてくれます。Pure Plate Reverb は、この複雑で美しい黄金のサウンドを、誰でも簡単に扱えるように設計されています。

迷わない!シンプルな主要コントロール


Pure Plate Reverb の魅力は、何といってもその使いやすさです。主要なツマミは数えるほどしかありません。

リバーブタイム(ディケイ)

リバーブが消えるまでの長さを調整します(0.5〜5.5秒)。 実機の鉄板を抑えるダンパーの動きをシミュレートしており、直感的に響きの長さを決められます 。

リバーブタイム

プリディレイ

元の音が鳴ってからリバーブ音が始まるまでの時間を調整します(0〜250ms)。 これを少し遅らせることで、音が鳴っている空間のサイズ感を広げたり、ボーカルの輪郭をくっきりさせたりすることができます。

プリディレイ

トーンコントロール(BASS / TREBLE)

リバーブの音色を調整します。 低域がモコモコする場合はBASSを下げ、よりキラキラさせたい場合はTREBLEを上げるといった調整が±12dBの範囲で可能です。

トーンコントロール

ローカットフィルター

リバーブに含まれる不要な低域をカットします(OFF / 90Hz / 180Hz)。 ミックス全体が濁るのを防ぐための必須ツールです。

ローカット

プロの技を即採用!アーティストプリセット


「使い方はわかったけど、まずは正解の音が知りたい」という方も安心してください。 Pure Plate Reverb には、世界的に有名なアーティストやエンジニア、プロデューサー(Patrick Carney、John Paterno、Chris Coady など)が作成した、32種類のアーティストプリセットが収録されています。まずはこれらを読み込んで、そこから微調整するだけでプロクオリティの響きが手に入ります。

ワンポイントアドバイス:WET SOLOスイッチ


このプラグインには WET SOLO という便利なスイッチがあります。

  • センド&リターン(Bus)で使う場合:WET SOLOをONにします。これがデフォルト設定で、純粋なリバーブ音だけが出力されます。

  • トラックに直接挿す(Insert)場合:WET SOLOをOFFにし、MIXツマミで原音とリバーブの混ざり具合を調整してください。

WETSOLO

Pure Plate Reverb が選ばれる3つの理由


  1. 最小限のパラメーターで最高の音が出る直感操作

  2. クラシックなプレート特有の輝きと深みが得られる極上の音質

  3. 豪華アーティストによるプリセットを多数収録した即戦力

Pure Plate Reverb は Apollo X Gen 2 シリーズのどのモデルにも、標準でバンドルされています。

Apollo インターフェイスと併用することで、リバーブをかけながら遅延(レイテンシー)をほぼ感じずにレコーディングが行えます。リバーブ処理は通常、PCに大きな負荷をかけますが、Apollo 側で処理されるため、音飛びやクラッシュの心配もいりません。ボーカリストは心地よいリバーブを聴きながら、自分のパフォーマンスに集中できるでしょう。

UAD プラグインには他にも高機能なプレートリバーブがありますが、Pure Plate Reverb はあえて機能を絞り込むことで、素早いワークフローと本物の質感を実現しています。「リバーブの設定は難しくて苦手……」という方にこそ使ってほしい、魔法のようなプラグインです。あなたの楽曲に、伝統のシルキーな響きを添えてみませんか?

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