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ライブ機材導入事例 : King Gnu

King Gnu のメンバーはライブステージにおいて、Universal Audio、sE Electronics、Rupert Neve Designs などの製品を愛用しています。2021年12月15日に国立代々木競技場第一体育館で行われた「King Gnu Live Tour 2021 AW」公演のステージを訪ね、機材撮影を実施しました。

King Gnu Live Tour 2021 AW 使用機材@東京国立代々木競技場第一体育館


ギター&ボーカルの常田大希さんは、ステージ上で3系統のボーカルマイクを使用しています。ギターを弾く時用、エレピを弾く時用、メガホンを使う時用に個別にマイクがセットされ、それらの切り替えと音作りのために Universal Audio Apollo x4(DSP内蔵オーディオインターフェイス)を活用しています。ライブステージにおいても、スタジオレコーディングとなるべく同じ声質で自分の歌をモニターできるように、UADプラグインで処理することで聴こえ方を近づけているのです。

▲常田が演奏を行うスペース。客席から向かって右側にエレピ、左側にギターアンプが設置されているL字型の配置だ
▲エレピの天板部には、MacBook Pro、Apollo x4、チャンネルを切り替えるためのPresonusのフィジカルコントローラーなどがセットされており、常田自身が手元で操作する
▲こちらがApollo x4。ラップトップスタンドを利用して、少し高い位置に設置されている
▲Apollo x4のリアパネル。4系統のアナログインプットには、右からエレピ演奏時用(KEYvo)、ギター演奏時用(GTvo)、メガホン用(MEGA)の順でマイクを接続。入力信号は内部のDSPで処理されて、左側のラインアウトから個別にPAに送られる
▲Apollo x4に入力された信号は、Consoleソフトウェア上でUADプラグインを使って処理される。SPL TwinTube Processorで軽くサチュレーションさせ、API 2500 Bus Compressor(コンプレッサー)でピークを抑えることで常田の理想の音に近づけている。また、beyerdynamicのダイナミックマイクと併用することで、周囲の音の被りもかなり低減できたという
▲常田はDivided by 13のギターアンプを愛用。キャビネット前に立てたマイクを、sE Electronics guitaRF(リフレクションフィルター)で覆うことで、周囲の音の干渉を軽減している

べースの新井和輝さんは、曲によってエレキベースとシンセベースを使い分ける演奏スタイルを採っています。「Prayer X」などの楽曲で、シンセベースの演奏に使われているアナログシンセの出音は、Rupert Neve Designs の RNDI を経由してPAに送られていました。

▲新井が演奏を行うスペース。客席から向かって、左側にシンセベースとして使用しているアナログシンセのMOOG Subsequent 37、右側にaguilarのベースアンプが設置されている
▲Subsequent 37の音はRupert Neve Designs RNDI(DI)を経由してPAへ送られる

キックやタムに印象的なペイントが施されたドラムセットが鎮座する、勢喜遊さん(ds)の演奏スペース。ドラムセットだけでなく、レコーディングなどで使用する収音用のマイクも自らチョイスするなど、音作りには徹底したこだわりを持っています。この日、ハイハットに使用されていた sE Electronics V7X(ダイナミックマイク)の他、トップマイクとして sE Electronics sE8(コンデンサーマイク)もステレオペアで所有しています。

▲勢喜遊のドラムセット。フロントにはドラム全体の音を拾うために、RCAのリボンマイクが設置されていた
▲ハイハットに向けて立てられていた sE Electronics V7X(楽器用ダイナミックマイク)

King Gnu

東京藝術大学出身で独自の活動を展開するクリエイター常田大希が2015年にSrv.Vinciという名前で活動を開始。その後、メンバーチェンジを経て、常田大希(Gt.Vo.)、勢喜遊(Drs.Sampler)、新井和輝(Ba.)、井口理(Vo.Key.)の4名体制へ。SXSW2017、Japan Nite US Tour 2017出演。2017年4月26日、バンド名をKing Gnuに改名し新たなスタートをきった。

https://kinggnu.jp

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