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Universal Audio : UAFX 2.0

あなたのトーンを拡張する、最新の無償アップデート「UAFX 2.0」がリリースされました! MIDI プログラム・チェンジやコントロール・チェンジに対応し、今日の環境に完璧にフィットします。

あらためて、MIDI とは?

MIDI(Musical Instrument Digital Interface)は、楽器やレコーディング機器間の通信手段として1983年より広く知られるようになります。これによって、キーボード、ドラムマシン、そしてコンピューターが初めて完璧に同期し、演奏することが叶いました。

MIDI はタイミングだけでなく、演奏データ(ノート、強さ、ノブの動きなど)を記録/編集することも可能でした。これが、現代の音楽制作の基盤となる MIDI シーケンシングの誕生に繋がっています。

今日、MIDI はスタジオワークだけのものではありません。ステージ上では、アーティストがパッチを変更したり、ループをトリガーしたり、曲の途中でペダルを切り替えたりすることを、すべてハンズフリーで完璧なタイミングで行っています。

なぜ、ギタリストが MIDI を使うのか?

MIDI が登場した当初は、主にキーボードのためのツールとして使われていました。しかし、ギター周りの機材が複雑になるにつれ、プレイヤーたちはこの「共通言語」を使って機材をコントロールできることに気付きました。

ギタリストはフットスイッチひとつで、アンプのチャンネル切り替え、ペダルのプリセットの呼び出し、ディレイの同期などを(ペダルボード上でダンスすることなく)行えるようになりました。ラック・システムやプログラマブル・プリアンプもすぐに登場し、ステージ上で一貫したトーンとスムーズな切り替えを得られるようになります。

今日、MIDI はライブでも中心的存在であり、ペダル、アンプ・モデラー、プレイバック・システム、クリック・トラック、さらには照明機材までもを繋ぎ、すべてをしっかりとコントロールすることで、ミュージシャンが煩わされることなく演奏に集中できるようサポートしています。

UAFX 2.0 : USB を介した MIDI 接続を実現

仕組み

UAFX 2.0 によって、デュアル・フットスイッチ仕様の UAFX ペダルは、USB-C ポートから直接 MIDI を受信できるようになりました。

各ペダルが USB デバイスとして機能するため、Morningstar MC8 Pro、Disaster Area Designs DMC.micro Gen4、Mortrix Midi Switcher、またはコンピューターなどの USB MIDI ホストに接続することができます。USB ハブを使用すれば、複数の UAFX ペダルを同時に MIDI コントロールすることも可能です。USB MIDI ホスト・インターフェイスの性能によっては、4台以上のペダルを同時にコントロールできる場合もあります。

CME H2MIDI Pro などの USB MIDI ホストから5ピン DIN へ変換可能なコンバーターを使用すれば、Jet Pedals Unity6、GigRig G3S、RJM Mastermind PBC/6X、さらには Neural DSP Quad Cortex などの5ピン DIN MIDI コントローラーから最大8台の UAFX ペダルをコントロールできます。

Dream ’65 や Lion ’68 といったアンプ・エミュレーターから、Starlight Echo Station、Astra Modulation Machine、Galaxy ’74 Tape Echo & Reverbといったエフェクトまで ─ UAFX ペダルは MIDI に完全対応しました。

128種類のプリセット(プログラム・チェンジ 0~127)を呼び出したり、MIDI CC を使って任意のパラメーターをオートメーションしたり、MIDI ビートクロックによってタイムベースのエフェクトをセッションのテンポに同期させることができます。

コントロール可能な機能

MIDI は UAFX ペダルの可能性を無限に広げます。

  • 保存したプリセットを瞬時に呼び出し
    お気に入りのアンプ、ディレイ、モジュレーション・サウンドを備えた 128 のプリセット(プログラムチェンジ 0~127)を MIDI コントローラーから直接呼び出せます。
  • 複数のペダルを一括で切り替え
    スイッチを1回押すだけで、Dream をリード・プリセットに、Starlight を付点8分音符のディレイに、Golden Reverberator を揺らめくプレート・リバーブに切り替えられます。
  • エフェクトのオン/オフ
    Ruby のビブラートや Astra のモジュレーションを曲の途中で切り替えられます。
  • パラメーターのコントロール
    Enigmatic のオーバードライブ・ゲインや Galaxy のディレイ・フィードバックを、MIDI CC(コントロールチェンジ)を使って、エクスプレッション・ペダルでリアルタイムに調整できます。
  • モードの切り替え
    Astra のコーラス、フランジャー、トレモロ、Woodrow のプリアンプ・ブーストを切り替えられます。
  • アンプのチャンネルやキャビネットの切り替え
    ANTI や Knuckles などのアンプ・ペダルでは、MIDI を使ってスピーカー・キャビネットの選択やチャンネル切り替えが行えます。

つまり、UAFX ペダルにノブやスイッチがあれば、それに対応する MIDI CC が存在します。

プリセット保存ができないペダル(Max、Galaxy、Del-Verb など)でも、MIDI CC スナップショットを使って、コントローラーから呼び出し可能なサウンドを作成できるようになりました。

MIDI で複数のペダルをコントロール

MIDI によって得られる最大のメリットのひとつは、複数のペダルを同時にコントロールできることです。コントローラーのスイッチひとつで、アンプのサウンドを変えたり、エフェクトのオン/オフを切り替えたり、リグ全体に渡って曲全体の設定を呼び出したりできます。

各ペダルはそれぞれ独自の MIDI チャンネルを受信します。スイッチを押すと、コントローラーは一連のコマンドを送信します。例えば、アンプペダルには「プリセット2」、ディレイには「プリセット4」、モジュレーションペダルには「プリセット1」といった具合です。

最近では一般的に、Jet Pedals Unity6、GigRig G3S、または Morningstar MC8 Pro が使用されていることでしょう。これらのコントローラーは、MIDI 経由でプログラムチェンジとパラメーターCCメッセージを送信できます。Morningstar MC8 Pro は、USB ホスト接続で UAFX ペダルと直接接続することも、USB ハブを介して複数のペダルをコントロールすることも可能です。

GigRig G3S と Jet Pedals Unity6 は、5ピン DIN による MIDI を採用しているため、UAFX ペダルとの間に、CME H2MIDI Pro などの USB MIDI ホストを介す必要があります。

プログラム・チェンジを送信すると、Dream ’65 のアンプ・ボイシングから Starlight のテンポシンク・ディレイまで、UAFX プリセットに保存されているすべての設定が呼び出されます。DAW を使用している場合は、コンピューターから同じコマンドが自動的に送信され、すべての同期が維持されます。

MIDI は世界共通の言語であるため、UAFX ペダルと他の MIDI 対応機器を同じリグに混在させることができ、すべてがひとつのシステムとして連携します。

必要な機器

UAFX ペダルで USB 経由のMIDI を使用する際は、以下の機器が必要です。

MIDI 接続は、クラス準拠の USB 有線接続を介して実現されます。

  • MIDI コントローラー
    GigRig G3S、Jet Pedals Unity6、RJM Mastermind PBC などを、CME H2MIDI Pro などの USB MIDI ホストデバイスに接続します。
    あるいは、USB MIDI ホスト機能を内蔵した MIDI コントローラー(Morningstar MC8 Pro、Disaster Area Designs DMC.micro Gen4 など)、またはコンピューターを使用します。
  • パッシブの USB ハブ
    複数のペダルを接続する場合に必要。USB ホストデバイスの仮想 MIDI ポートの仕様に応じ、最大8台まで接続可能。
  • USB-A / C - USB-C ケーブル
    USB MIDI ホストまたは USB ハブの接続タイプに応じ、ペダルごとに1本必要。

接続すると、コントローラーがペダルボード全体の司令塔となり、プリセットの変更、エクスプレッション・データ、テンポ情報をすべての UAFX ペダルに一括送信します。

UAFX 2.0 により、UAFX ペダルはコンパクトなホームスタジオからフルオートメーションのステージリグまで、あらゆるセットアップに対応できます。数々の賞に輝く UAFX のトーンとエフェクトを、現代の MIDI 環境でお使いいただけるようになりました。

UAFX 2.0 に対応するペダル

新しいフットスイッチ・モード(アンプ・ペダル)、信頼性の高まった Bluetooth 接続、有線接続でのコントロール、USB MIDI コントロール機能を利用するには、UA Connect 経由でペダルのファームウェアをアップデートしてください。加えて、App Store から UAFX Control アプリもアップデートしてください。

実例

  • Morningstar MC8 Pro → UAFX ペダル
    USB-C to USB-C で直接接続し、プリセットとパラメータをコントロールできます。アダプターは不要です。
  • Morningstar MC8 Pro → 複数の UAFX ペダル
    USB-C で USB ハブに接続し、最大4台の UAFX ペダルをボード上のプリセットとパラメータでコントロールできます。
  • Neural DSP Quad Cortex → CME H2MIDI Pro → UAFX ペダル
    Quad Cortex は、5ピン DIN MIDI 出力を CME に送り、CME はそれを USB-A に変換します。USB-A to USB-C ケーブルで UAFX ペダルに接続します。
  • GigRig G3S → CME H2MIDI Pro → USB ハブ → 複数の UAFX ペダル
    CME の USB MIDI ホストと USB ハブを使用すれば、最大8台のペダルを完璧に同期させることができます。プリセットの切り替え、エフェクトのオン/オフ、アンプのサウンド変更など、ボード全体の操作を1つのコマンドで行えます。
    GigRig G3S は5ピン DIN MIDI 出力を CME に送り、CME はそれを USB-A に変換します。USB ハブを介して最大8台のペダルを CME の USB-A ポートに接続できます。

— Austin Lyons and Tom Waterman

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