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Universal Audio : 5分で知る UAD プラグイン(19)Showtime '64 Tube Amp

1960年代初頭、圧倒的な音量とクリアなサウンドで世界のロックレジェンドたちを魅了した大出力チューブアンプがありました。Universal Audio が提供するプラグイン Showtime '64 Tube Amp(以下 Showtime)は、その伝説的なヘッドと 2 x 12 スピーカーキャビネットの挙動を完璧に再現したギターアンプ・シミュレーターです。 極上のトーンを引き出すためのセッティングやコントロールの秘訣を解説します。

60’sのレジェンドのサウンドメイクをあなたのトラックに 


このプラグインの最大の特徴は、一般的なチューブアンプとは一線を画す圧倒的なクリーン・ヘッドルームと、骨太な低域レスポンスの再現にあります。大音量でも音が割れにくく(ミニマル・ブレイクアップ)、スタジアムクラスの大会場でもストレートに音が届くよう設計された実機のパワーを、Universal Audio の先進的なモデリング技術で見事に復刻しています。

 注目すべき4つのポイント

  • 無限のクリーン・ヘッドルーム : 高いボリューム設定でも芯がビシッと通り、太く力強い、抜けるクリーンが持続します。
  • 最高のペダル・プラットフォーム : アンプ自体がニュートラルなキャラクターを持つため、手持ちのコンパクトエフェクター(歪みや空間系)の個性を100%活かせます。
  • 魅惑の「ハーモニック・ビブラート」 : 一般的なトレモロ(音量変化)とは異なり、ロータリースピーカーのようにうねる、みずみずしく立体的なモジュレーション効果を搭載しています。
  • レジェンドたちが愛したサウンド : ディック・デイルのサーフサウンドから、ザ・ビートルズ、デヴィッド・ギルモア(ピンク・フロイド)、キース・リチャーズ、そしてジョン・フルシアンテまで。全世代のレジェンドたちが愛した太く豊かなサウンドが、一瞬で手に入ります。

性能をフル活用するための黄金ルール


Showtime は、ApolloVolt といったオーディオインターフェイスと組み合わせた際に、実機アンプとまったく同じレスポンスとトーンが得られるよう厳密にキャリブレーションされています。性能をフルに発揮させるために、以下の黄金値を守ってセッティングしましょう。

ベストなトーンを引き出すセットアップ

  1. ギターをオーディオインターフェイスの Hi-Z 端子に接続する。
  2. インターフェイス側のハードウェア・プリアンプ・ゲインを最小に設定する。
  3. Showtime の IN のツマミをデフォルト(中央のHI-Z位置)のままにする。

※ 他のオーディオインターフェイスを使用する場合も、基本的にはこのガイドラインに従うことで、アンプ本来のポテンシャルを引き出すことができます。

トラックに命を与えるコントロール


唯一無二の有機的なうねり ハーモニック・ビブラート

Speed と Intensity ツマミの間にある LED ボタンを押した瞬間、このアンプの真骨頂が始まります。一般的なトレモロのような単なる音量の変化を期待しないでください。高域と低域の位相をずらしながら交互に揺らすことで生まれるサウンドは、まるで水が流れるような極めて豊かな唯一無二のモジュレーション。ロータリースピーカーにも似た、立体的な3Dサウンドがあなたのギターを包み込みます。

音量によってトーンを変える Bright スイッチ

高域をブーストしてきらびやかさを足すスイッチですが、ここにはアナログ回路のリアルでクリエイティブな仕掛けがあります。実はこのブライト効果、Volume が低いときに最も激しく効き、Volume を上げていくにつれて効果がフェードアウトしていくという実機さながらの挙動をします。手元のボリューム設定に合わせて表情を変える、極めて有機的なスイッチです。

歪まないアンプの醍醐味を引き出す、Volume の隠れた恩恵

「無限のクリーン」が売りの Showtime ですが、Volume ツマミをグッと上げていくと、ただ音が大きくなるだけでなく、心地よいオーバードライブと自然なコンプレッション感がじわじわと顔を出します。 さらにユニークなのが、ツマミをゼロに絞っても音は完全には消えないという実機同様のマニアックな仕様。アンプがポテンシャルを発揮できる、最小の有効音量を忠実に守っている証拠です。なお、Volume を上げても全体の出力音量は自動補正されるため、爆音に怯える必要はありません!

スタジオの空気を一瞬で召喚、あるいは完全消去する Room(ルーム・アンビエンス)

実機アンプが置いてあるハイエンドなスタジオの空気感、部屋の鳴りをブレンドするツマミです。12時の位置から少し右へ回すだけで、ギターサウンドに自然な奥行きが生まれます。 逆に、これを完全にOFFにするとアイソレーションブース(完全隔離部屋)で鳴らしたような、超タイトで目の前に張り付くような音に変貌。モダンなファンクのカッティングや、エフェクトのノリを限界までクリアにしたい時にこの「部屋消し」が抜群に効きます。

キャビネットと3種のマイク・セッティング


Showtime には、オリジナルアンプのペアである2x12スピーカーキャビネットが標準搭載されており、異なるキャラクターを持つ3種類の極上マイクセットアップから選択できます。

57 + Ribbon 121

王道の組み合わせ。 定番ダイナミックマイク「57」が持つアグレッシブな中高域のパンチ・存在感と、リボンマイク「121」の豊かで滑らかな低域が美しくブレンドされ、バランスの取れた極上のギターサウンドを作ります。迷ったらまずはここから!

Condenser 414

透明感とディテール。 コンデンサーマイク「414」によるセッティング。ダイナミックマイクよりも上下のレンジが広く、アンプの持つ空気感やフルボディな響きを余すことなくクリアに捉えます。洗練された現代的なクリーンに最適です。

 

Ribbon 160

温かみとフォーカス。 独特なダブルリボン(ハイパーカーディオイド)マイク「160」の特性を再現。非常にフォーカスされたサウンドが特徴です。高域のトゲを滑らかに均してくれるため、アンプの前段にファズやオーバードライブなどの歪みエフェクターを足す際に抜群の相性を発揮します。

Universal Audio のオーディオインターフェイス Volt シリーズに付属


Showtime は、同ブランド Universal Audio のオーディオインターフェイス Volt シリーズに付属しています。
Showtime の他にも、1176 Classic FET コンプレッサー、Teletronix LA-2A チューブコンプレッサーなど、数々のプラグインが付属。クラシックなスタジオ機器やインストゥルメントのトーンを、セットアップ後すぐに手にすることができます。
シリーズの中から、あなたにぴったりのオーディオインターフェイスを探してみてください。

どんなギタリスト・プロデューサーに最適?


Universal Audio の Showtime '64 Tube Amp は、単なる古いアンプのシミュレーターの枠を超え、現代の DAW 環境において最も信頼できる最高峰のクリーンアンプ・プラットフォームです。

エフェクトペダルをプラグイン前段に並べて、自分だけの音作りを追求したい時や、一般的なトレモロでは得られない、ヴィンテージ特有のうねりを楽曲のアクセントにしたい時。ポップス、ロック、サーフ、ファンクなどで、アンサンブルに埋もれない芯のある極上クリーンを求めている方に、最適な相棒となるでしょう。

操作に迷ったらコントロールをリセットして、恐れずにツマミを動かして理想のサウンドを見つけてみてください。あなたのトラックに、歴史を創ったあの圧倒的なクリーンサウンドを響かせましょう!

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