Melodyne 5
Melodyne 5 の新機能
新テクノロジーにより、さらに短い時間で優れた結果を
[メロディック]アルゴリズムが見直され、機能性が向上。Melodyne でのボーカル編集はこれまで以上に優れたものになりました。パーフェクトかつ自然な補正がキー操作ひとつで簡単に。コードトラックを使用すれば、ノートをあっという間に楽曲に適合させることができます。もちろんコード検出も可能。また、独自のフェードツールにより、ポリフォニック録音やサンプルに含まれるノートでもノート単位でフェードを作成することができます。
新機能
- 楽音成分と非楽音成分を個別に編集できる[メロディック]アルゴリズム
- ピッチのずれの分析がより音楽的に
- コードトラックとコードグリッドでピッチを編集しコードを検出
- フェードツールとレベル調整マクロでダイナミクスを編集
- アルゴリズムを追加[パーカッシブ(ピッチ)]、その他のアルゴリズムの機能向上
- キーボードショートカット検索機能、ショートカットセット保存機能
ボーカル機能がさらに向上
Melodyne の中核がこれまで以上にパワーアップ。ボーカルに使用される[メロディック]アルゴリズムがノート内の非楽音成分(歯擦音など)と楽音成分を区別できるようになりました。同時に発音する場合でも区別可能です。また、ピッチやタイミング変更は楽音成分についてはすべて検証を経て実行されますが、歯擦音の扱いには人声の自然なパターンを正確にエミュレートする別ルールが適用されます。つまり、Melodyne を使用すれば、最高のサウンドクオリティと、最も自然な結果を自動的に得ることができるのです。
もはや歯擦音を手動で分離する必要がなくなるため、プロフェッショナルには朗報です。これにより、作業時間を短縮でき、ノートエディターの表示をより有意義なものにすることができます。また、より正確に機能する自動化と、歯擦音と楽音成分の重複部分の考慮により、結果として得られるサウンドも大幅に向上します。
歯擦音検出機能は、音響上の利点だけでなく、クリエイティブ面でも新たな可能性をもたらします。歯擦音ツールを使用すれば、1つのノートに含まれる歯擦音と楽音成分のバランスを調整できます。歯擦音を減衰、完全にミュート、強調、さらには分離することもできます - ありとあらゆる操作が可能です。その上、ボーカルに含まれる問題のあるエリアにのみ効果を生じ、他の成分に悪影響を及ぼさないパーフェクトなディエッサー機能も搭載しています。
人間の聴力をモデリング
外れて聞こえる音とそうでない音があるのはどうして? ピッチの揺れは、ボーカルパフォーマンスのクオリティの一因となります。感情や気持ちはそういったものを通じて表現されるからです。つまり、それこそが、人間らしさの表れなのです。ですが、それがポジティブな効果として現れるには、そういった揺れのタイミングが自然かつ正確なものであることが極めて重要になります。
音が「決まらない」という場合、それは必ずしもピッチのせいではないかもしれません。気になるのが、音の特定の部分、特に極めて短い一部分であることもよくあります。ときとして冒頭、またあるときは終わり、あるいはその間に来ることもあります。それは完璧にピッチが合っていなければならない重要な部分で、そうでないと音が変に聞こえてしまうのです。こういった部分の前後にあるピッチの揺れは聞き手におかしな印象を与えません。むしろそれは、パフォーマンスに生気を与え、自然なサウンドにする要素なのです。
Melodyne はこういった問題を生じるエリアを正確に識別し、ノートインスペクターに表示します。ずれは各ノートの該当部分のピッチからピンポイントで計算されます。そのため、ダブルクリック(ノートのずれをゼロに設定)するだけで、音楽的に適切な結果が得られるのです。また、マクロも、より音楽的になったこの新アプローチを活用しています。各ノートのピッチは完璧でありながら、自然で生き生きとしたサウンドになります。
ビデオ:ボーカル編集が飛躍的に進歩
新しいボーカル機能と歯擦音検出機能に関するハンズオンビデオです。
コードトラックとコードグリッド
コードの操作が向上、ノートの適合がさらにスピーディーに : Melodyne 5 のコードトラックは、ノートエディターのピッチグリッドにリンクされています。これにより、コードの操作がさらに簡単になり、ハーモニーがより分かりやすくなりました。ピッチが現在のコードに適合しているかどうかをいつでも確認でき、それに応じてあっという間にノートを調整することができます。これはコード変更時に便利で、サンプルを楽曲に合わせて調整したい場合にも最適です。
コードを自動操縦 : Melodyne のコード検出テクノロジーは最先端。トラックを個別またはまとめて(さらにはミックス全体を)考慮し、ノートの組み合わせからコードを識別します。録音を高い信頼性とスピードで分析し、コードトラックに自動で埋め込みます。これにより、コードの操作がさらに簡単になります。
ビデオ : コードの操作
新しいコード機能とサンプル適合機能に関するハンズオンビデオです。
ダイナミクス機能
ノート単位のフェード : フェードツールは録音のダイナミクスに極めて効果的なコントロールを提供します。各音を個別に操作でき、コード内のノートも操作可能。このユニークな機能は、ダイナミクス編集の全く新しい可能性を提供します。また、Melodyne ではフェードはノートの一部であるため、ノートを移動またはコピーしても自動的に維持されます。
ダイナミックレンジをコントロール : レベル調整マクロでは、音の大きなノートを小さく、小さなノートを大きくすることができ、ボリュームのバランスを調整します。Melodyne テクノロジーにより、ポリフォニック録音でも使用可能。そのため、コード内の1つまたは複数の音が小さすぎて他の音に負けてしまっている場合など、簡単に希望のレベルまで上げることができます。
ビデオ : レベル調整ツール
ダイナミクス機能(とくに、フェードツールとレベル調整マクロ)についてのハンズオンビデオです。
その他のアルゴリズム機能向上
[パーカッシブ(ピッチ)]: この新アルゴリズムは、タブラ、ビリンバウ、808キックなどのインストゥルメント用に特別に開発されたものです。これらのインストゥルメントの音は、パーカッシブでありながら音高もあります。
[ロバストピッチカーブ]: この新オプションでは、リバーブの強い音など、特定の信号の編集時により高いサウンドクオリティを得ることができます。オンの場合、モノフォニックアルゴリズムでわずかに滑らかになったピッチカーブが使用されます。
[コンプレックス]: 機能が向上し、フォルマントに関連する再生タイプ[トーナル]と同じようにフレキシブルに使用できるようになりました。
その他の機能向上
キーボードショートカットの機能向上 : キーボードショートカット検索機能が追加され、ショートカットセット保存機能が向上しています。
.mdd ファイル不要 : Melodyne の検出データはこれまで別個の .mdd ファイルに保存されていましたが、オーディオファイル自体内に保存されるようになり、ファイルディレクトリーがより分かりやすく、プロジェクトの共有もより簡単になりました。