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Celemony Software

Melodyne 5

用途に合わせ Melodyne を選択しましょう

Melodyne Studio、EditorAssistant、Essential は、それぞれ搭載されているツールと機能が異なり、編集機能にも違いがあります。用途に合ったエディションをお選びください。

ボーカル

Melodyne Studio は、ボーカル編集にもっとも広範でパワフルな機能を提供します。最も大きな利点のひとつはマルチトラックノート編集で、たとえば個別のトラック上に録音された複数のバッキングボーカルをノートエディター内に同時に表示して編集できます。これにより、ワークフローを飛躍的にスピードアップさせることができ、異なるトラック上のノートの同期やボイスリーディングの修正が極めて簡単になります。もうひとつの利点はサウンドエディターです。これは Melodyne Studio のみに搭載されている機能で、トラックの音色やテクスチャを向上させる方法を提供します。特にボーカルに利点の多い機能です。

Melodyne Editor と Melodyne Assistant にはマルチトラックノート編集とサウンドエディターが搭載されていませんが、アタックタイムや各音の内部の時間進行をコントロールできる多機能タイミング・ツールを含む Melodyne ツール一式が搭載されています。フレージングの編集に便利に活用でき、クリエイティブな可能性を最大限に広げます。

Melodyne Assistant と異なり、Melodyne Editor は DNA Direct Note Access とテンポエディターを搭載しています。ボーカル編集に欠かせないだけでなく、折に触れて非常に便利に活用できる2機能です。

最小エディションである Melodyne Essential では、ノートのピッチセンター、位置、デュレーションのみを編集できます。基本的なピッチ補正とタイミング補正の機能を利用するには十分ですが、より繊細かつ詳細なボーカル編集には、より高機能のエディションを選択することをおすすめします。

楽器

楽器トラックの編集に、Melodyne Editor は優れたフレキシビリティを発揮します。ここで重要となる要素は DNA テクノロジーです。このテクノロジーは、ピアノやギターといったポリフォニック(多声)素材の編集を実現しており、和音に含まれる各音を編集することさえも可能です。ポリフォニーは和音だけではありません。音が順に演奏されている場合でも、音が重なり合う所にはポリフォニーは存在します。さらに、DNA を使用すれば、ポリフォニック楽器の録音をMIDIノートとして書き出すこともできます。

Melodyne Studio は、マルチトラックノート編集機能も提供します。この機能では、異なる複数のトラック上のノートを同時に表示して編集できます。これにより、マルチトラックの楽器録音の修正と編集がはるかに正確かつ効率的に行えます。Melodyne Studio のもうひとつの利点はサウンドエディターです。ユニークなアプローチをサウンドデザインに取り入れることができ、その可能性は遠大です。

Melodyne Essential と Assistant にはマルチトラックノート編集、サウンドエディター、DNA は搭載されていません。この2製品ではポリフォニック素材とパーカッシブ素材が同じように表示され、分割は拍に基づきます。和音は1つのblobとして表示され、blobを動かすことはできますが、内部の各音にアクセスすることはできません。そのため、これらのエディションは多声楽器には適していませんが、単声楽器には最適です。

Melodyne のエディションを選択する場合は、編集したい楽器に適しているかどうかだけでなく、使用可能なツールについても検討しましょう。ツールにより、各音をどこまで編集できるかが決まります。Melodyne Studio、Editor、Assistant にはすべての Melodyne ツールが、Melodyne Essential にはベーシックなツールがそれぞれ付属しています。

ドラムとビート

パーカッシブな素材はすべてのエディションの Melodyne で処理できますが、この点では Melodyne Studio が最も柔軟性に優れています。各エディションにより提供されるツールと機能の幅には違いがあり、それによりクリエイティブな使用における自由度が異なります。

Melodyne Studio、Editor、Assistant はフルセットのツールを提供するため、音色やエンベロープなどを編集する場合や、実験的な処理を行いたい場合にもっともパワフルな機能を提供します。3種のエディションではいずれも、ドラムやビートを大幅に加工し、まったく新しいサウンドを作成することができます。

Melodyne Essential では一部の機能が使用できず、トランスポーズ、ストレッチ/スクイーズ、ビートの移動に機能が限られます。

コピー&ペーストを使用したビートの並べ替えや重なり合うような形やレイヤーはどのエディションでも可能です。このオプションは、ドラムを使用したサウンドデザインに興味深い効果を発揮します。

Melodyne Studio では、マルチトラックノート編集テクノロジーにより、異なる複数のトラック上のビートを同時に編集し、あるトラックを別のトラックに合わせてクオンタイズでき、ビートの操作により優れた柔軟性を提供します。

作曲、アレンジ、サンプルライブラリ

作曲やアイデアのスケッチには、Melodyne Studio が最適です。マルチトラック機能と DNA を利用してサウンド・ライブラリを活用することができます。サンプルのテンポやメロディだけでなく、サンプルに含まれるハーモニーを音楽の内容に合わせて適応させることができます。またマルチトラックノート編集機能により、1トラックごとではなく、同時に複数のトラックを編集できます。こうして、アレンジを特に迅速かつシンプルな方法で構築できます。

Melodyne Editor には DNA が搭載されていますがマルチトラックおよびマルチトラックノート編集には対応していないため、一度に1つのトラックのみ編集できます。そのため、アレンジ全体の編集には、Melodyne Editor よりもMelodyne Studio の方が柔軟性と便利性に優れています。

Melodyne Essential と Assistant には DNA が搭載されておらず、ポリフォニック(多声)素材の編集ができないため、サンプルを試用したアレンジ構築には向きません。

ARA 対応のDAWで Melodyne を使用すると、作曲やアレンジに理想的なワークフローが実現できます。ARA テクノロジーは、Melodyne とDAWのタイトな統合を可能にするため、作曲やアレンジでよりすばやくフレキシブルな操作が楽しめます。

サウンドデザイン、オーディオ-MIDI変換、珍しい音階、実験的な使用方法

Melodyne は、間違いの修正、録音内容の最適化、サンプルの適応の機能に加えて、クリエイティブな可能性を広げるさまざまなオプションを提供します。この点でも最も優れているエディションは Melodyne Studio で、次に Melodyne Editor が続きます。これらのエディションは、幅広いツールと機能を提供し、組み合わせて使用することで、Melodyne のクリエイティブな機能を活用できます。

サウンド処理を中心にお考えなら、他のツールにない機能を提供するサウンドエディターを搭載した Melodyne Studio が最適です。

また、DNA や、音階、音律、調律を録音内容から抽出して別の素材に適用するといった両エディションに搭載されている重要な機能も、実験的な用途に大きな可能性を提供します。

独創的で実験的な使用には、オーディオ/MIDI変換機能がおすすめです。オーディオに含まれる音をMIDIとして書き出すことができ、アコースティック楽器をシンセサイザーでダブリングするなどの処理が行えます。

オーディオ-MIDI変換機能は Melodyne Assistant にも搭載されていますが、DNA 非対応のためポリフォニック素材には対応しません。また、このエディションは総合的な音階機能も非搭載です。

Melodyne Essential は機能セットが限られているため、シンプルかつ基本的な編集操作には適していますが、クリエイティブな用途や実験的用途には適していません。

コストを抑えたい

Melodyne は、オーディオ編集の可能性を広げる独自の機能を提供します。まずは Melodyne の操作に慣れ、基本的な機能をマスターしたいという方には、Melodyne Essential をおすすめします。

Melodyne Essential には各音のピッチ、デュレーション、位置の編集用のベーシックなツールのみ搭載されていますが、上位のエディションと同じノート検出システムが使用されており、ユーザー・フレンドリーなインターフェイスと優れたサウンド・クオリティを提供します。Melodyne Essential でも、さまざまなタスクを完了させることが可能です。

また、上位エディションが提供する機能が必要になった場合は、差額を支払うことで Melodyne Essential から上位エディションにいつでもアップグレードが可能です。

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