アルゴリズム

Melodyne はあらゆる種類のオーディオ・ボーカル、楽器、パーカッシブ・サウンド、ノイズ、ミックス全体に適したアルゴリズムを提供します。アルゴリズムはオーディオ素材の解釈と表示方法を決定します。

[メロディック] および [ポリフォニック] アルゴリズムは、ボーカルおよびモノ/ポリフォニック楽器の場合、サウンドを構成する各音および音楽的要素へのアクセスを可能にします。

[パーカッシブ]
アルゴリズムは時間軸単位で分割されたタイムスライスを表示し、ドラムループ、パーカッション楽器、ノイズ様の非楽音素材に適しています。タイムスライスはノートとほとんど同じような方法で編集できます。

[ユニバーサル] アルゴリズムは、各音へのアクセスが必要でない場合にミックス全体やポリフォニック素材にタイムストレッチやトランスポーズを適用する際に最適です。リソース使用が控えめで、このアルゴリズムでも時間軸に沿って素材がスライスされます。

Melodyne のアルゴリズムでは、非常に繊細な変更から大幅な強化までオーディオ素材をさまざまに編集でき、その種類に関係なく、どのようなケースでも最適な音質を提供します。

ピッチの編集

Melodyne は各ノートに対する3種類のピッチパラメーター(ピッチセンター、ピッチモジュレーション (ビブラート)、ピッチドリフト)を識別します。

わずかに音の外れたノートを正しいピッチにずらしたり、ビブラートやピッチドリフトの量をコントロールしたりできるので、サウンドは常に自然な響きとなり、編集の跡が分かりません。手動、または全面的な変更を素早く簡単に行えるインテリジェントなマクロを利用して、的を絞った編集が極めて正確に行えます。

ノートのピッチを移動させたり、クロマチック (またはその他の) スケールを上下に動かしたりできます。このように、メロディやコードを直感的な方法で変更したり、パートをユニゾンまたはオクターブで重ねたり、カウンターメロディ、バッキングボーカル、さらにはコーラスアレンジ全体を作成したりできます。

つながっているノートのピッチを変更する場合、ノート間の推移は維持されます。結果として、元のメロディの痕跡はないのに、演奏の雰囲気は自然で説得力のあるものとなります。

音階と調律

Melodyne では、エキゾチックなものから実験的なものまでさまざまな音階と調律を扱うことができます。

珍しい音階構造や標準的でない調律は時として音楽の重要な特徴であり、下手に変更するべきでない場合もあります。Melodyne は既知の音階や調律システムにすべてに対応しており、あらゆるジャンルのニュアンスに配慮して操作できます。また、音階や調律システムの定義や編集、既存のオーディオ素材を分析して音階や調律を判別することも可能です。

オーケストラ、合唱、シンセレコーディングと扱う対象に関係なく、純正律を使用すると、和音が心地良い響きになり、引き立ちます。Melodyne のダイナミック純正律機能を使用すれば、作品に独自の雰囲気を与えることができます。

タイミングを編集する

各ノートは時間軸上を前後に動かしたり、長さを変更したり、任意のグリッドを使用してクオンタイズしたりできます。各ノート内の時間推移さえも詳細に編集することが可能です。

タイミングツールを使用すれば、特定のエラーを修正したり、フレージングを強化したり、ノートのエンベロープやトランジェントをシェイピングしたりできます。タイムクオンタイズマクロでは、特に柔軟でユーザーフレンドリーな手法でパフォーマンスを引き締めて別の雰囲気を与えることができます。

Melodyne のタイムストレッチは、ノートベースでダイナミックです。トランジェント、子音、歯擦音は、通常ピッチのベースとなる母音と一致するパートとは異なる方法でストレッチやスクイーズされます。そのため、ノートのタイミングを大幅に変更しても、トランジェントがおかしくなったり、エンベロープが不自然な形になったりしません。

テンポの編集

Melodyne にはテンポの検出と編集に対するパワフルなアルゴリズムが搭載されています。タイミングツールとマクロと共に使用することで、録音内容のテンポに関するすべてを完全にコントロールできます。

ノートのクオンタイズやノート移動時のタイムグリッドの使用は、グリッドにパフォーマンスの本当のテンポ—テンポの揺れも含めて—が反映されていてこそ意味があります。テンポを正確に検出する Melodyne の機能により、このような心配は要りません。特に、メトロノームクリックを使用することなく自然なテンポでレコーディングできるのは大きな利点です。Melodyne は、変化する演奏のテンポに合わせてメトロノームクリックとタイムグリッドの両方をレコーディング後にレコーディング内容から生成できます。

Melodyne では各演奏の正確なテンポマップを作成してそれぞれを完全に同期させることができるので、ライブ録音の生き生きとしたテンポを柔軟性に欠けるループや他の録音内容に適用させることもできます。もちろん、必要に応じて間延びしたタイミングを引き締めたり、クリエイティブな用途に合わせてテンポを自由に上げ下げすることもできます。

音量の編集

音量ツールをドラッグしてノートの音量を簡単に調整できます。このツールでノートをダブルクリックすると、ノートをミュートまたはミュート解除できます。

ノートごとに音量を微調整できる機能は、便利なだけでなく、重要な音楽的役割を果たします。的を絞った編集により、ボリュームの不要な揺れを簡単に修正し、演奏のダイナミックな表現力を強調したり最適化したりできます。和音内の個々の音のボリュームを微調整することもできます。

ミキシングでも、音量を微調整する Melodyne の機能は非常に重要な力となります。オーディオ素材を直接操作して歯擦音、子音、ブレスノイズのボリュームを抑制できるので、シグナルチェーン内でのコンプレッサ—の使用を抑えることができます。

サウンドのシェイピング

サウンドエディターとフォルマントツールは、音質の最適化と優れた音色および効果の実現にユニークな手法を提供します。

一般的なサウンド・プロセッサーとは異なり、Melodyne は各トラックノートを分析して浸透性の高い処理をサウンドに施すことができます。上音構成にダイレクトにアクセスできるのです。このため、ソースのボイスや楽器の音質を変化させることができ、繊細で上質な修正や、実験的なサウンド・デザインが可能です。たとえば、あるトラックのサウンド特性を別のトラックに適用させたりできます。

フォルマントツールはノートを個別に編集できますが、サウンドエディターはトラック全体のサウンドのシェイピングに使用できます。個々の上音のレベルを精密にコントロールしたり、敏速で効率的なマクロを使用してスペクトルをシステマチックに変化させたりできます。高解像度の1/12オクターブ・イコライザーが極めて音楽的で深遠なサウンド・シェイピングを可能にします。

複数のトラックを操作する

マルチトラッキングは Melodyne の最も重要な機能のひとつです。Melodyne 機能のポテンシャルが完全に発揮されるのは、複数のトラックを表示して編集する場合です。

ノートエディターでは、任意数のトラックを同時に表示させることができます。そのうちのどれを編集するのか、参照用に表示させるのかはユーザーの自由です。これにより、音楽の全体像を確認しつつ、詳細な調整や修正が行えます。コーラス/トラックやバッキング・ボーカルをユニットとして扱ってボイスリーディング、イントネーション、タイミングを調整できます。

複数のトラックのノートを選択、編集、コピー、削除できます。これにより、複数のトラックのメロディ、ハーモニー、リズムを同時に変更したり、ミックス目的で別のトラックに割り当てたノートをあたかも同じトラック上にあるかのように編集したりできます。複数のトラックにわたるこの種の同時操作は Melodyne 独自の機能です。

全体としてより大きな機能を発揮

組み合わせて使用することで、Melodyne の編集機能はオーディオの操作に大きな自由を提供します。

録音内容やサンプルをこれほどまで明瞭かつ音楽的に表示でき、これほどまで詳細かつ正確に編集できるツールは、Melodyne の他にありません。オーディオ素材に繊細なクオリティ向上を加えたり、大幅な変更を行ったり、分解してから再構成したりできます。Melodyne は、便利で興味深いインスピレーション豊かな用途に幅広い可能性を提供します。

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