3つの質問に答えるだけで、自分にぴったりのオーディオインターフェイスが見つかります
- Q1. あなたはどんなタイプのミュージシャン/クリエイターですか?
- Q2. デスクトップ型にしますか? ラックマウント型にしますか?
- Q3. お使いのコンピュータには、どのような接続端子が付いていますか?
- オーディオインターフェイスを選ぶための最後のヒント
Q1. あなたはどんなタイプのミュージシャン/クリエイターですか?
フルバンドでレコーディングやミックスをするタイプか、それとも家で1人で録音するタイプか。あるいは、バックバンドに渡すデモを作りたいシンガーソングライターなのか、大がかりなミックスをするために多数の入出力を必要とするプロのプロデューサーなのかなど、音楽クリエイターには様々なタイプがあります。ここでは、そうした制作の目的に合わせて、インターフェイスを選ぶ際に注目すべき機能をご紹介します。
■TYPE 1 DTMのプロデューサー/ギタリスト/シンガーソングライター
つい最近まで、プロ並みのレコーディングやミックスをするには、大型のアナログ機材やマイク、高級なモニタースピーカーなどに何千ドルもかけなくてはなりませんでした。しかし今日では、グラミー賞を受賞したレコードでさえも、自宅で作ることができます。もしあなたが、「自分の声とギターやキーボードを録音したい」、「生楽器やソフト音源を重ねたい」と思っているなら、高品質なオーディオコンバーターを備えたベーシックな2chまたは4chのインターフェイスを検討し、余ったお金はより良いマイクや部屋の防音・吸音に充てましょう。
推奨インターフェイス:Apollo Solo、Apollo Twin
■TYPE 2 プロジェクトスタジオのオーナー/EDMのプロデューサー
マイクのコレクションやプラグインのライブラリが増えてくると、「DTMのプロデューサー」から「プロジェクトスタジオのオーナー」に変化していくことがあります。それに伴い、入出力の拡張が必要になります。
複数のマイクとオーディオ信号を同時に処理できる、十分なアナログの入出力数を搭載した、ラックマウント型やデスクトップ型のインターフェイスを検討しましょう。一般的には、レコーディングのために最低4つのマイクプリアンプと、ヘッドホン/モニタースピーカー/アウトボードに信号を送るための複数のアウトプットが必要になります。
このレベルになると、1台のインターフェイスでは限界があるかもしれません。そのような場合には、インターフェイスをデイジーチェーン接続できるコンピュータやレコーディング・プラットフォームに投資することで、スタジオの成長に合わせた拡張が可能になります。
推奨インターフェイス:Apollo x4、Apollo Twin
■TYPE 3 プロのプロデューサー/バンド/映画音楽の作曲家
この規模のレコーディングになると、多少のインプットでは足りなくなります。また、バンドのレコードを制作するために、十分な資金を用意されている方もいることでしょう。
一度に8ch以上使ってライブ演奏を録音したり、何十ものトラックやプラグインを使ってミックスしたりするなら、インターフェイスには最高品質のオーディオコンバーターとルーティング機能が必要です。Apollo のラックマウント型は、サウンドが優れているだけでなく、ゼロに近いレイテンシーでプラグインを使ったレコーディングが行えるDSPを内蔵しています。
推奨インターフェイス:Apollo x8p、Apollo x16
Q2. デスクトップ型にしますか? ラックマウント型にしますか?
スタジオを作る初期の段階では、部屋のスペースをどう使うかが非常に重要です。ラックマウント型のインターフェイスは、見た目はプロ仕様ですが、高価で煩雑な面があります。一方、デスクトップ型のインターフェイスでは、ライブバンドの録音に必要なプリアンプ数や入出力数の要件を満たせない場合があります。ここでは、デスクトップ型とラックマウント型の長所と短所について説明します。
■デスクトップ型
どんなインターフェイスでも、最終的な目的は同じです。すなわち、オーディオ信号をコンピュータとの間でやり取りすることです。最上級のオーディオインターフェイスは、高品質のA/D D/Aコンバーターや、多数の入出力、複数のモニターオプションを備えていますが、これらのハイグレードな機能は、高価なラックマウント型インターフェイス特有のものではありません。
多くのデスクトップ型オーディオインターフェイスも、ラックマウント型オーディオインターフェイスと同等のサウンドクオリティを実現し、作業の合理化やモニタリングオプション、トークバック、ヘッドホン出力へのアクセスを容易にしています。さらに、筐体が小さいため、バックパックやラップトップバッグに収納でき、外出先でのレコーディングやミキシングに便利です。
少しのアナログ入出力しか必要とせず、大規模な商業プロジェクトのレコーディングやミキシングを行わないのであれば、高品質なデスクトップ型オーディオインターフェイスが最適解となるでしょう。
推奨インターフェイス:Apollo x4、Apollo Twin、Apollo Solo
■ラックマウント型
ラックマウント型のオーディオインターフェイスは、机の上のスペースを取らず、スタジオをよりプロフェッショナルな雰囲気にすることができます。さらに重要なのは、多数の入出力やサラウンド対応といったハイグレードな機能の恩恵を受けられることです。これらは、フルバンドのレコーディングやミックス、複数のマイクを使うドラムの録音などを考えている場合には、明らかに有利です。
ほとんどのラックマウント型オーディオインターフェイスには、アナログとデジタルの入出力端子が多数装備されています。バランスライン接続やMIDI端子、S/P DIF端子、そして重要なマイクプリアンプなども備えています。Apollo x8p のようなインターフェイスは、プリアンプを重視しているため、Unison™対応のマイクプリを8つ搭載しており、コンピュータ内で作業を完結するようなスタジオに最適です。
ヒント:内蔵プリアンプの数は、購入時に注意すべきポイントです。多くのラックマウント型製品は、入出力の数を表記する際、プリアンプの数とライン/デジタル入力の数を合算しています。必ずプリアンプの数を確認するようにしてください。
推奨インターフェイス:Apollo x6、Apollo x8、Apollo x8p、Apollo x16
Q3. お使いのコンピュータには、どのような接続端子が付いていますか?
多くの人にとってコンピュータとDAWは、音楽をレコーディングし、ミックスするための出発点です。Mac と Windows のどちらのOSを使用しているかに関わらず、オーディオインターフェイスの購入を決める際には、コンピュータに搭載されている接続端子を確認してください。ここでは、主な2種類の端子に注目してみましょう。
■Thunderbolt
Thunderboltは、現在のデータ転送の王者と言えるでしょう。最大40Gbpsのスループット速度は、既存の他の接続方法よりもはるかに高速で、最新の Mac やPCシステムに広く対応しています。
Thunderboltは、Apollo X のデスクトップ型やラックマウント型など、ハイエンドのインターフェイスに採用されることが多いです。旧バージョンとの下位互換性があり、さらに重要なのは、デバイス間のデイジーチェーンに対応していること。つまり、コンピュータの貴重な接続ポートを節約しながら、スタジオの規模に応じてオーディオインターフェイスや他のThunderboltハードウェアを追加し、入出力を増設することができるのです。
推奨インターフェイス:Apollo Solo、Apollo Twin X、ラックマウント型のApollo X
■USB
現在のデータ転送フォーマットの中では、USBが最も長い歴史を持っています。USBに様々なバリエーションがあることも、様々な機器において、USBが現実的な選択肢であることを証明しています。USBは Mac と Windows の両方に対応していますが、Universal Audio の Apollo Twin USB と Apollo Solo USB は、Windowsユーザー向けに設計されています。
今のところ、十分な転送速度と旧バージョンとの下位互換性を備えたUSBに軍配が上がっていますが、現在のThunderboltポートがすべてUSB-Cに対応しているのに対し、USB-CポートのすべてがThunderboltに対応しているわけではないことに注意が必要です。接続の互換性やデイジーチェーン機能がなく、Thunderboltと比較して読み書きの速度が劣るため、USBのみに依存したシステムは、拡張性や将来の接続方式への適応性に欠けます。
推奨インターフェイス:Apollo Twin USB、Apollo Solo USB
オーディオインターフェイスを選ぶための最後のヒント
私達の多くにとって、レコーディングは生涯情熱をかけて取り組むものでありキャリアでもありますが、その初期において、インターフェイスの選択は大きな決断となります。そこで、自分に最適なオーディオインターフェイスを決めるための、最終的なヒントをご紹介します。
- 先々のことを考える:新しく購入するオーディオインターフェイスは、現在のニーズを満たすだけでなく、将来的に、レコーディングへの興味や情熱の範囲が広がった時にも満足できるものを選びましょう。
- 現実的に考える:壁一面に設置されたラック機材はプロっぽく見えますが、それが自分のスタジオや予算にとって、最も現実的な選択肢であるとは限りません。
- 自分の道を選ぶ:他人ではなく、自分自身の制作における必要性や作業性、予算に基づいて購入を決めてください。
新しいインターフェイスを検討していて、Universal Audio の Apollo シリーズに興味をお持ちの方は、以下のリンクをクリックして、Apollo と他のインターフェイスとの違いについて詳しくご覧ください。
― Paul Kobylensky, McCoy Tyler