Universal Audio : UAFX Ruby '63 Top Boost Amplifier マニュアル
マニュアル, 2022/05/31
- Ruby '63 の電源(パワーサプライユニット)について
- 接続について
- 4ケーブル・モード
- Ruby '63 の操作
- Ruby '63 のコントロール
- Ruby '63 のフットスイッチ・モード
- Ruby '63 のスピーカー・キャビネット(SPEAKER)
- Ruby '63 のチャンネル(CHANNEL)
- Ruby '63 のトーン・ショートカット
- 安全にお使いいただくために
Ruby '63 の電源(パワーサプライユニット)について
注 : UAFX ペダルに電源(パワーサプライユニット)は付属していません。
UAFX ペダルには、アイソレートされたDC9V、400mA、センターマイナス、2.1 x 5.5 mm バレルコネクタ(BOSS
のコネクターと同じ)の電源が別途必要です。各 UAFX
ペダルは、個別の電源に接続するか、アイソレートされたマルチ出力電源に接続する必要があります。電源は、UAFX
ペダルのリアパネルにあるDC9Vコネクターに接続します。
UAFX ペダルを電源に接続すると、LEDが循環して点灯し、ペダルが起動中であることを示します。UAFX は、正しく起動するまでに約15秒を要します。
UAFX Ruby '63 は、オーディオ信号を通すために電源供給が必要となります。
特記事項
- 各 UAFX ペダルは、400mA の電流を必要とします。電源が 400mA の電流を供給できない場合、LEDやスイッチが動作しているように見えても、ペダルが正しく動作しないことがありますのでご注意ください。なお、400mA 以上の電流を供給できる電源を接続しても問題はありません(ペダルは必要な分だけ電流を消費しますので、電源がDC9Vのものであれば損傷することはありません)。
- アイソレートされた電源は、通常、各コネクターに配されたトランスによって、電気的に分離された電源とグランドを提供します。電源がアイソレートされていない場合、ペダルの信号にノイズやグランドループのハムが乗ることがあります。
- 電源が複数の出力を備えている場合、それぞれが正しくアイソレートされているかをご確認ください。もちろん、ペダルごとに個別の対応電源をご用意いただき、お使いいただくことも可能です。
- デイジーチェーン(1つの電源出力で複数のペダルを動作させること)は、サポートされていません。
接続について
UAFX のオーディオ端子は、楽器用の1/4インチ(6.35
mm)アンバランスTS(Tip-Sleeve)ケーブルに対応しています。TRS(Tip-Ring-Sleeve)ケーブルもお使いいただけますが、TSケーブルと比べてメリットがあるわけではありません。
重要 : 楽器などからの出力信号は、UAFX の “1/MONO” 入力端子に接続する必要があります。“1/MONO” 入力端子に何も接続されていない場合、“2/STEREO” 入力端子は機能しません。
バッファー出力
Ruby '63 の出力は常にバッファーされ、アナログドライスルーされません。オーディオ信号を通すためにはペダルに電源が供給されている必要があります。バイパス時、オーディオ信号は入力から出力までアナログのままであり、デジタル変換の対象にはなりません。
4ケーブル・モード
4ケーブル・モードは、Ruby '63
をエフェクト・ループ搭載のアンプに別チャンネルとして追加することができる、特別なモードです。アンプのプリアンプ部をバイパスし、パワーアンプに直接接続されることになるため、4ケーブル・モードではよりリアルな
UAFX のトーンを聴くことができます。この機能によって、ギターアンプ内蔵のプリアンプと Ruby '63
のサウンドとを切り替えられ、アンプに2つのチャンネルを追加することが可能となります。
4ケーブル・モードでのペダルとアンプの接続については、後述の接続例を参照してください。
警告 : ペダルを配線し、4ケーブル・モードを有効にする前に、アンプの電源を必ず切ってください。誤った配線で4ケーブル・モードを有効にすると、極端なフィードバックが発生する可能性があります。
ヒント : 実際のアンプとスピーカー・キャビネットで演奏する場合は、ペダルの “SPEAKER” スイッチをLEDが消灯するまで何度か押して、ペダルのスピーカー・キャビネット・エミュレーションをオフにするとよいでしょう。
UAFX ペダルの動作レベル
UAFX
ペダルは、楽器のレベルやアンプのエフェクト・ループのレベルに対応できる十分なヘッドルームを備えています。また、シンセサイザーやオーディオインターフェイスといった、ラインレベルの機器にも対応します。ただし、楽器のレベルに合わせて調整されているので、エフェクトのオーバードライブを避けるために、場合によっては
UAFX ペダルに接続する機器側のラインアウトレベルを下げる必要があります。
USB-C ポート
USB-C ポートは、Mac / Windows コンピューター用の UA Connect アプリで、製品登録とファームウェア・アップデートを行う際に使用します。コンピューター側はどのタイプのUSBポートでも接続することができますが、それに適したケーブル、もしくはアダプターが別途必要です(UAFX
ペダルにコンピューターとの接続用のケーブルは付属していません)。
PAIR ボタン
“PAIR” ボタンとLEDは、UAFX Control アプリでの製品登録およびグローバル設定(バイパスとフットスイッチのモード)に使用します。
接続例
ヒント : 実際のアンプとスピーカー・キャビネットで演奏する場合は、ペダルの “SPEAKER” スイッチをLEDが消灯するまで何度か押して、ペダルのスピーカー・キャビネット・エミュレーションをオフにするとよいでしょう。
4ケーブル・モード
Dream '65、Ruby '63、Woodrow '55
の「4ケーブル・モード」では、エフェクト・ループを持つ実際のギターアンプに別の切り替え可能なチャンネルを追加することができます。この特別なモードでは、ギターアンプに内蔵されたプリアンプ・セクションとペダルのサウンドを切り替えることができます。
警告 : ペダルを配線し、4ケーブル・モードを有効にする前に、アンプの電源を必ず切ってください。誤った配線で4ケーブル・モードを有効にすると、極端なフィードバックが発生する可能性があります。
4ケーブル・モードの仕組み
- UAFX アンプ・ペダルがオンの時、アンプ・エミュレーションが聴こえ、実際のアンプのプリアンプ・セクションがバイパスされます。
- UAFXアンプ・ペダルがオフの時、実際のアンプのプリアンプ・セクションが聴こえ、UAFX アンプ・ペダルはアナログ・ドライスルーでバイパスされます。
4ケーブル・モードに関するメモ
- 4ケーブル・モードは、UAFX アンプ・ペダル(Dream '65、Ruby '63、Woodrow '55)のみで使用可能です。
- 4ケーブル・モードを有効にした時、ペダルが “Live|Preset” モードでない場合は確認画面が表示され、自動的に “Live|Preset” モードへと切り替わります。
- 実際のアンプとスピーカー・キャビネットで演奏する場合は、ペダルの “SPEAKER” スイッチをLEDが消灯するまで何度か押して、ペダルのスピーカー・キャビネット・エミュレーションをオフにするとよいでしょう。
- アンプのエフェクト・ループ・リターンはアッテネートされないため、UAFX ペダルの “OUTPUT” ノブを通常より低く調整する必要があるかもしれません。
- エフェクト・ループで他のペダルを使用する場合、それらを最初の
UAFX アンプ・ペダルの “2/STEREO”
出力とアンプのエフェクトループのリターン入力の間に配置します。この配線により、ペダルがバイパスされても、エフェクト・ループ内の他のペダルはオーディオ処理を行います。
- ディストーションやオーバードライブなど、アンプ前段用のエフェクトは、楽器と最初の UAFX アンプ・ペダルの “1/MONO” 入力の間に配置する必要があります。
UAFX アンプ・ペダルを複数台使用する
複数の UAFX
アンプ・ペダルを4ケーブル・モードで使用する場合は、以下の例を参照してください。複数のペダルを4ケーブル・モードで設定すると、アンプ・ペダルのプリセットサウンドとライブサウンド、そして実際のアンプのサウンドを切り替えて使用することができ、さらに多くのサウンドを利用することができます。複数のアンプ・ペダルを4ケーブル・モードで使用する場合、チェーン内で最も早く有効になったアンプ・ペダルが、あなたが聴くことのできるアンプ・ペダルとなります。
ヒント : 4ケーブル・モードで複数のペダルを使用して、異なる UAFX アンプ・ペダルのサウンドを切り替えるには、それらのペダルのサウンドを有効にしておきます。最初に有効になったアンプ・ペダルが、あなたが聴くことのできるアンプ・ペダルとなります。つまり、他の有効化されたペダルより前段にあるペダルをバイパスすることで、次に有効化されたペダルのサウンドが聴こえるようになります。このようにして、複数のペダルを切り替えて使用することができます。
4ケーブル・モードを有効にする
- アンプの電源を切ります。
- 以下の図と説明を参照し、結線します。
- UAFX Control モバイル・アプリとペダルをペアリングし、セッティングビューを開きます。
- UAFX Control モバイル・アプリの[4-Cable Mode]の “On” をタップします。確認画面が表示されます。
- “Enable 4-Cable Mode” をタップします。ペダルが4ケーブル・モードになります。
- アンプの電源を入れます。
ライブモードまたはプリセットモードが有効な場合は UAFX アンプ・ペダルが、ペダルがバイパスされている場合は実際のアンプのプリアンプ・チャンネルが聴こえるようになります。
4ケーブル・モードの接続
UAFX アンプ・ペダルを1台、2台、3台使用する場合の4ケーブル・モードの接続方法については、以下を参照してください。
UAFX アンプ・ペダルが1台の場合
UAFX アンプ・ペダル1台と4ケーブル・モードを使用して、エフェクト・ループを搭載する実際のギター・アンプにもう1系統の切り替え可能なチャンネルを追加できます。
- 楽器を UAFX アンプ・ペダルの “1/MONO” 入力に接続します。
- UAFX アンプ・ペダルの “1/MONO” 出力を、アンプのメイン入力に接続します。
- アンプのエフェクト・ループの “Send” 出力と、UAFX アンプ・ペダルの “2/STEREO” 入力を接続します。
- ペダルの “2/STEREO” 出力を、アンプのエフェクト・ループの “Return” 入力に接続します。
- 楽器と UAFX アンプ・ペダルの間にアンプ前段用のエフェクトを配置し、ペダルの “2/STEREO” 出力とアンプのエフェクト・ループの “Return” 入力との間にその他のエフェクト・ループ用エフェクトを配置します。
- UAFX アンプ・ペダルの有効時 :
この図は、UAFX アンプ・ペダルが有効な場合の信号の流れを示しています。信号はペダルからのフルアンプトーンで彩られ、接続されたアンプの入力ジャックとプリアンプ・セクションをバイパスし、アンプのエフェクト・ループ・リターンにルーティングされます。この時、アンプのエフェクト・ループ・リターンへ送られたエフェクトはすべて聴こえます。
- UAFX アンプ・ペダルのバイパス時 :
この図は、UAFX
アンプ・ペダルがバイパスされた場合の信号の流れを示しています。信号はペダル・アンプをスルーし、実際のアンプのメイン入力にルーティングされることに注目してください。この時、アンプのエフェクト・ループ・リターンの前段に置かれたエフェクトはすべて聴こえます。
UAFX アンプ・ペダルが2台の場合
UAFX アンプ・ペダルを4ケーブル・モードで2台接続する場合、合計6本のケーブルが必要です。このモードでは、もう1台の UAFX アンプ・ペダルが有効な場合でも、最も早く有効になった UAFX アンプ・ペダルのサウンドが聴こえます。ペダルを上から見て、右側にある UAFX アンプ・ペダルがこれにあたります。この時、アンプのエフェクト・ループ・リターンの前段に置かれたエフェクトはすべて聴こえます。
- 最初の UAFX アンプ・ペダルの “1/MONO” 入力に楽器を接続します。
- 1台目のペダルの “1/MONO” 出力を、2台目のペダルの “1/MONO” 入力に接続します。
- 1台目のペダルの “2/STEREO” 出力を、アンプのエフェクト・ループの “Return” 入力に接続します。
- 2台目のペダルの “1/MONO” 出力を、アンプのメイン入力に接続します。
- 2台目のペダルの “2/STEREO” 出力を、1台目のペダルの “2/STEREO” 入力に接続します。
- アンプのエフェクト・ループの “Send” 出力を、2台目のペダルの “2/STEREO” 入力に接続します。
- 楽器と1台目の UAFX アンプ・ペダルの間にアンプ前段用のエフェクトを配置し、1台目のペダルの “2/STEREO” 出力とアンプのエフェクト・ループ・リターン入力との間にその他のエフェクト・ループ用エフェクトを配置します。
UAFX アンプ・ペダルが3台の場合
UAFX アンプ・ペダルを4ケーブル・モードで3台接続する場合、合計8本のケーブルが必要です。このモードでは、他の2台のペダルの一方または両方が有効であっても、最も早く有効になった UAFX アンプ・ペダルのサウンドが聴こえます。ペダルを上から見て、一番右側にあるペダルがこれにあたります。この時、アンプのエフェクト・ループ・リターンの前段に置かれたエフェクトはすべて聴こえます。
- 最初の UAFX アンプ・ペダルの “1/MONO” 入力に楽器を接続します。
- 1台目のペダルの “1/MONO” 出力を、2台目のペダルの “1/MONO” 入力に接続します。
- 2台目のペダルの “1/MONO” 出力を、3台目のペダルの “1/MONO” 入力に接続します。
- 1台目のペダルの “2/STEREO” 出力を、アンプのエフェクト・ループの “Return” 入力に接続します。
- 2台目のペダルの “2/STEREO” 出力を、1台目のペダルの “2/STEREO” 入力に接続します。
- 3台目のペダルの “2/STEREO” 出力を、2台目のペダルの “2/STEREO” 入力に接続します。
- 3台目のペダルの “1/MONO” 出力をアンプのメイン入力に接続します。
- アンプのエフェクト・ループの “Send” 出力を、3台目のペダルの “2/STEREO” 入力に接続します。
- 楽器と1台目の UAFX アンプ・ペダルの間にアンプ前段用のエフェクトを配置し、1台目のペダルの “2/STEREO” 出力とアンプのエフェクト・ループ・リターン入力との間にその他のエフェクト・ループ用エフェクトを配置します。
Ruby '63 の操作
ライブモードとプリセットモード
Ruby '63 は、デフォルトで “Live|Preset” モードに設定されています。UAFX Control モバイル・アプリを使って、フットスイッチの割り当てを変更することができます。
ライブモードでは、現在のノブやスイッチ、LEDの状態が出音に反映されます。ライブモードのエフェクトは、左のフットスイッチでオン/オフを切り替えます。
プリセットモードでは、プリセットとして保存されている設定を聴くことができ、現在あるノブやスイッチの状態は出音に反映されません。すべてのノブとスイッチは、内部で保存された位置(状態)に設定されます。プリセットモードのエフェクトは、右のフットスイッチでオン/オフを切り替えます。
“ALT/AMP/STORE” スイッチを、“PRESET” フットスイッチのLEDが高速で点滅するまで(約0.5秒)押し続けると、ご自身で設定されたプリセットを保存することができます。
ライブモード
ライブモードに入るには、左のフットスイッチを押します。もう一度左のフットスイッチを押すと、ライブモードエフェクトのオン/オフが切り替わります。ライブモードのエフェクトが有効な時は、左のフットスイッチ上のLEDが赤く点灯します。
プリセットモード
プリセットモードに入るには、右のフットスイッチを押します。もう一度右のフットスイッチを押すと、プリセットエフェクトのオン/オフが切り替わります。プリセットが有効な時は、右のフットスイッチ上のLEDが緑色に点灯します。
プリセットの保存
UAFX ペダルにプリセットを保存し、右のフットスイッチで呼び出すことができます。保存されたすべてのプリセットと、他のアーティストやファクトリーのプリセットは、UAFX Control モバイル・アプリで管理が行えます。
ライブモード中にプリセットを保存すると、ペダルのすべてのノブとスイッチの位置が保存されます。プリセットには、ビブラート回路の代替設定など、“ALT”
ノブの位置も保存されます。ライブモードで素晴らしい音創りができたら、“PRESET”
フットスイッチのLEDが高速で点滅するまで(約0.5秒)“ALT/AMP/STORE” スイッチを押し続けるだけで、簡単に保存が行えます。
プリセット・モードでプリセットを保存する場合、プリセットをロードしてから変更されたノブやスイッチだけが保存されます。そのため、プリセット・モードで耳にできるサウンドは保存されたものであり、ノブやスイッチの位置が実際の設定値と一致するわけではありません。
サウンドをプリセットとして保存する手順
- ノブやスイッチを操作し、お好みの音創りを行います。
- “PRESET” フットスイッチの緑色のLEDが高速で点滅するまで(約0.5秒)、“ALT/AMP/STORE” スイッチを下方向に押し続けます。
プリセットの注意点
- プリセットモードとライブモードの設定は、完全に独立しています。
- プリセットモードでノブやスイッチを操作すると、瞬時に現在のノブやスイッチの位置が反映されます。
- UAFX Control モバイル・アプリで、ペダルのすべてのプリセットを表示し、オーディションすることができます。
- プリセットの保存は、ペダルがバイパスされていない時にのみ可能です。
Ruby '63 のコントロール
Ruby '63 では、以下のコントロールが可能です。
ボリューム(VOLUME)
アンプのゲインを調整します。“VOLUME” ノブを上げるとアンプのキャラクターが変化し、オーバードライブやコンプレッションが強くなります。このノブを最小に設定しても、アンプのサウンドは聴こえます。最小レベルは、オリジナルのハードウェアが提供できる(使用可能な)最も低い音量になるよう調整されています。ノブを上げると、出力音量が自動的に調整され、補正されます。
メモ : これはオリジナルのアンプに搭載されているボリューム・コントロールです。クリーンな「ポスト・アンプ」のボリュームを調整する場合は、“Output” コントロールを使用してください。
カット(CUT)
パワーアンプをフィルタリングすることで、高域を低減します。このノブを時計方向に回していくと、よりダークなトーンとなります。
メモ : オリジナルのハードウェアでは、カットの効果を感じられる範囲が狭かったため、Ruby '63 に備わる “CUT” ノブの範囲は、このコントロールの「スイートスポット」をより簡単に見つけるために調整が施されています(カット可能なEQの量はオリジナルのアンプと同じですが、このノブの使用可能な範囲が拡張されています)。
アウトプット(OUTPUT)
ペダルの出力レベルを調整します。“OUTPUT” ノブが正午の位置に設定されている時、バイパスされたボリュームとほぼ同じレベルになります。
この調整によって、セットアップに応じたレベルを設定することができます。このコントロールは、オリジナルのアンプでは使用できません。
ベース(BASS)/ルーム(ROOM)
このノブは、“ALT/AMP/STORE” スイッチの位置によって、異なる働きとなります。
- “AMP” モード : “BRILLIANT” チャンネルでのみ、アンプのトーン・スタックの低域特性を調整します。
- “ALT” モード : 信号にミックスされるルーム・トーンの量を調整します。
メモ :
- ルームの量は、スピーカー・キャビネットを使用する場合にのみ、サウンドに影響します(スピーカー・キャビネットを使用しない場合、効果を得られません)。このノブがアクティブでない時は、“SPEAKER” LEDが高速で点滅します。
- まずは “ROOM” ノブを正午の位置に設定し、そこからお好みに応じた調整を行うとよいでしょう。ルームを完全にオフにすると、アンプをアイソレーション・ブースで録音しているような質感となります。ノブを上げると、スタジオのトラッキング・ルームに設置されたルーム・マイクのアンビエンスが加わっていきます。
- 完全にウェットな状態のルームサウンドは得られません。
トレブル(TREBLE)/スピード(SPEED)
このノブは、“ALT/AMP/STORE” スイッチの位置によって、異なる働きとなります。
- “AMP” モード : “BRILLIANT” チャンネルでのみ、アンプのトーン・スタックの高域特性を調整します。
- “ALT” モード : アンプのビブラート・スピードを調整します。
メモ :
- “BASS” と “TREBLE” のノブは、オリジナルのハードウェアと同様、“BRILLIANT” チャンネルにのみ対応します。
- ノブを時計方向に回すと、低域と高域の周波数がカットされます(一般的なEQとは逆の働きとなります)。
- オリジナルのアンプと同様、ビブラートは “VIB” チャンネルを選択した場合のみ有効です。
ベースとトレブルを調整する際の注意点
“BASS” と “TREBLE” のノブは、非常にインタラクティブな機能です。
- これら2つのノブを左に振り切ると、「中域が減少し、低域と高域が増加する」という非常に極端なEQカーブとなります。
- これら2つのノブを正午の位置付近まで上げると、中域が増え、よりナチュラルでフラットな、充実したトーンになります。
- これら2つのノブを同じような位置に調整することで、多くの使いやすいサウンドを見つけられるでしょう。
ブースト(BOOST)/インテンシティ(INTENSITY)
このノブは、“ALT/AMP/STORE” スイッチの位置によって、異なる働きとなります。
- “AMP” モード : アンプ回路に適用されるブースト量を調整します。
- “ALT” モードでは、アンプのビブラートの強さを調整します。
メモ :
- ブースト回路をバイパスする場合は、このノブを “OFF” に設定します。
- “VIB(VIBRATE)”チャンネルのビブラート回路をバイパスする場合は、“ALT” モードでこのノブを “OFF” に設定します。
- オリジナルのアンプと同様、ビブラートは “VIB” チャンネルを選択した場合のみ有効です。
スピーカー(SPEAKER)
このスイッチを上下に押すたびに、スピーカー・キャビネットとマイクが切り替わります。
ヒント : ペダルを登録すると、ボーナス・スピーカー・キャビネットを無料で入手できます。
スピーカー・タイプLED
現在選択されているスピーカー・キャビネットがこのLEDで示されます。赤色のLEDは、ペダルに印刷されたキャビネットが選択されていることを示します。LEDが緑色の場合は、ボーナス・スピーカー・キャビネットが選択されています(ボーナス・スピーカー・キャビネットにはラベルがありません)。
このLEDが消灯している場合、アンプ自体はアクティブですが、スピーカー・キャビネット・シミュレーションは適用されていません。
ヒント : 実際のアンプとスピーカー・キャビネットで演奏する場合は、“SPEAKER” スイッチをLEDが消灯するまで何度か押して、ペダルのスピーカー・キャビネット・エミュレーションをオフにするとよいでしょう。
Alt / Amp / Store
“AMP” モードでは、アンプの標準的なノブ・コントロールとして使用できます。
“ALT” モードでは、“BASS”、“TREBLE”、“BOOST” ノブでルーム・アマウントとビブラートの速度、強さのコントロールが可能です。
プリセットを保存するには、右フットスイッチの緑色のLEDが高速で点滅するまで(約0.5秒)、“ALT/AMP/STORE” スイッチを下方向に押し続けます。
チャンネル(CHANNEL)
Ruby '63 は3つのチャンネルを備えており、それぞれが異なる特性と機能を提供します。また、ブーストのタイプも各チャンネルごとに異なります。
“CHANNEL” スイッチでアンプの入力チャンネルを選択し、“BOOST” ノブでアンプの入力をプッシュして、よりゲインを加えていきます。
- “NORMAL” は、61年製の「ノン・トップ・ブースト」アンプをベースにしています。“BOOST” ノブを上げると、ゲルマニウム・トレブル・ブースター回路によるゲインがアンプの入力に加わっていきます。
- “BRIL” は、63年製の「トップ・ブースト」アンプをベースにした、アンプのブリリアント・チャンネルです。“BOOST” ノブを上げると、EP-III テープエコーのプリアンプによるゲインがアンプの入力に加わっていきます。
- “VIB” は、63年製の「トップ・ブースト」アンプをベースにした、アンプのビブラート・チャンネルです。“BOOST” ノブを上げると、アンプの入力にクリーンなブーストが加わっていきます。
左フットスイッチLED
デフォルトでは、ライブモードのノブやスイッチの設定が有効な場合に赤色で点灯します。
左フットスイッチ
デフォルトでは、現在のノブとスイッチの設定を生かしたライブモードのオン/オフを切り替えられます。
右フットスイッチLED
デフォルトでは、プリセットモードが有効な場合に緑色で点灯します。
右フットスイッチ
デフォルトでは、プリセットサウンドのオン/オフを切り替えられます。
メモ : フットスイッチの機能は、UAFX Control モバイル・アプリを使うことで、以下の通り他のオプションに切り替えることも可能です。
Ruby '63 のフットスイッチ・モード
UAFX Control
モバイル・アプリを使えば、アンプのセットアップや演奏に合わせて、ペダルとペダルのフットスイッチの動作を変更することができます。例えば、Ruby '63 をメインアンプとして使用し、ペダルをバイパスする必要がない場合、フットスイッチモードを使用してブーストとビブラートのオン/オフを切り換えることなどが可能です。
フットスイッチモードの詳細については、UAFX Control モバイル・アプリ(パート2)マニュアルを参照してください。
- Live | Preset
左フットスイッチ : ライブモードのオン/オフを切り替えます。
右フットスイッチ : 保存されているプリセットのオン/オフを切り替えます。 - Boost | Live / Preset
左フットスイッチ : ブーストのオン/オフを切り替えます。
右フットスイッチ : ライブモード(赤色LED)とプリセット(緑色LED)を切り替えます。 - Vibrato | Live/Preset
左フットスイッチ : ビブラートのオン/オフを切り替えます。
右フットスイッチ : ライブモード(赤色LED)とプリセット(緑色LED)を切り替えます。 - Boost | Vibrato
左フットスイッチ : ブーストのオン/オフを切り替えます。
右フットスイッチ : ビブラートのオン/オフを切り替えます。 - 4-cable mode
左フットスイッチ : ライブモードのオン/オフを切り替えます。
右フットスイッチ : プリセットのオン/オフを切り替えます。
ライブ/プリセットモードがともにオフの場合、実際のアンプサウンドが聴こえます。
Ruby '63 のスピーカー・キャビネット(SPEAKER)
スピーカー、キャビネット、マイクの設定は、それぞれが固有のサウンドをもたらします。これらの切り替えるためには、“SPEAKER” スイッチを上下に操作します。ペダルを登録すると、3つのボーナス・スピーカー・キャビネット(緑のLED)が無料で手に入ります。
メモ : ペダルに印字されているスピーカー・キャビネットのラベルは、スピーカーLEDが赤色のときのみ適用されます。スピーカーLEDが緑色で点灯している場合のアクティブなスピーカー名は、UAFX Control モバイル・アプリで確認することができます。
- SILVER
LEDカラー : 赤
スピーカー : Silver
スピーカー/キャビネット/マイク : 希少な15Wの Celestion Silver Bulldog スピーカーを搭載した 2x12 コンボ・キャビネットを 421 でマイキング
メモ : 高域のあたたかさと艶やかさ、オープンな中域。 - BLUE
LEDカラー : 赤
スピーカー : Blue
スピーカー/キャビネット/マイク : オリジナルの Celestion Blue Bulldog スピーカーを搭載した 2x12 コンボ・キャビネットを 57 でマイキング
メモ : より高域とチャイム感を備えたクラシックなスピーカー。 - GREEN
LEDカラー : 赤
スピーカー : Green
スピーカー/キャビネット/マイク : 最新の Celestion G12H スピーカーを搭載した 2x12 コンボ・キャビネットを 160 リボンでマイキング
メモ : 中域の量感が増し、高域はならされ、ディストーションを併用することでより厚みが出ます。 - SILVER
LEDカラー : 緑
スピーカー : Blue Mod
スピーカー/キャビネット/マイク : Blue Bulldog スピーカーを搭載した 1x12 AC15 キャビネットを 57 でマイキング
メモ : ビンテージの Blue よりも、チャイム感、透明感、金属感を多く含む、ブライトな印象。 - BLUE
LEDカラー : 緑
スピーカー : Match
スピーカー/キャビネット/マイク : Celestion G12H スピーカーを搭載した 2x12 Matchless キャビネットを 57 でマイキング
メモ : Ruby サウンドをより力強く、モダンにしたもの。オーバードライブやディストーションペダルをアンプの前段に配置するとより効果的。 - GREEN
LEDカラー : 緑
スピーカー : Gold
スピーカー/キャビネット/マイク : Celestion Gold スピーカーを搭載した 2x12 Two-Rock キャビネットを 421 コンデンサーでマイキング
メモ : 比較的ナローなサウンド。中域が前面に出て、高域が控えめで太い。 - None
LEDカラー : 消灯
スピーカー : 外部
スピーカー/キャビネット/マイク : エミュレーションなし
メモ : 実際のギター・キャビネットや外部キャビネット・エミュレーションを使用する場合に使用。
ここで使用されている製品名は、それぞれの所有者の商標であり、Universal Audio Inc.とは一切関係がありません。これらの名称は、UAFX Ruby '63 Top Boost Amplifier のサウンドモデルを作成するために研究された製品を識別するためにのみ使用されています。
Ruby '63 のチャンネル(CHANNEL)
Ruby '63 のチャンネルは、それぞれがユニークなサウンド、コントロール、ブースト回路を備えています。各チャンネルの入力に対するゲイン量を増やす場合は、“BOOST” ノブを時計方向に回します。“BOOST” ノブを “OFF” に設定すれば無効となり、アンプのカラーやゲインに影響を与えることはありません。
ブリリアント(BRIL)
ブリリアント・チャンネルは、63年製の「トップ・ブースト」アンプをベースにしています。この回路には、より多くのゲインとトレブルを得るために追加のチューブが組み込まれています。このチャンネルは、ブレイクアップするまでのヘッドルームが小さく、全体的にゲインが高くなります。
- ブリリアント・チャンネルのEQは、“CUT”、“BASS”、“TREBLE” ノブで調整します。
- ビブラート回路は機能しません。“ALT” モードで、“SPEED”、“INTENSITY” ノブを回すと、“SPEAKER” LED が高速で点滅し、そのことを示します。
- “BOOST” ノブは、EP-III プリアンプからの入力ゲインを加えます。このノブを低めに設定すると、ブリリアント・チャンネルのサウンドがなめらかなものとなります。
ノーマル(NORM)
ノーマル・チャンネルは、61年製の「ノン・トップ・ブースト」アンプをベースにしています。ブリリアント・チャンネルに搭載されたトップ・ブースト・アンプよりもヘッドルームが大きく、全体のゲインが低い点が特徴です。
- ノーマル・チャンネルのEQは、“CUT” ノブのみで調整します。
- “BASS”、“TREBLE” ノブは機能しません。ノブを回すと、“SPEAKER” LED が高速で点滅し、そのことを示します。
- ビブラート回路は機能しません。“ALT” モードで、“SPEED”、“INTENSITY” ノブを回すと、“SPEAKER” LED が高速で点滅し、そのことを示します。
- “BOOST” ノブは、ゲルマニウム・トランジスタ・ベースのトレブル・ブースター回路からの入力ゲインを加えます。これにより、数多の作品で聴かれるような、特徴的な中域をブーストしたゲインサウンドを得られます。
- このチャンネルはペダルとの相性が抜群です。前段で、ブライトなオーバードライブやディストーション・ペダルをお試しください。
ビブラート(VIB)
ビブラート・チャンネルは、63年製の「トップ・ブースト」アンプをベースにし、独自の入力セットとユニークなサウンドを持つチャンネルです。その名の通り、ビブラート回路がアクティブになります。
- “ALT” モードで、ビブラートの速度と強さをコントロールすることができます。
- ノーマル・チャンネルのEQは、“CUT” ノブのみで調整します。
- “BASS”、“TREBLE” ノブは機能しません。ノブを回すと、“SPEAKER” LED が高速で点滅し、そのことを示します。
- “BOOST” ノブは、クリーンなゲインを加えます。ブーストレベルを上げると、中域と高域がわずかに増加する一方、低域はわずかに減少します。
- ビブラート・サウンドは、“INTENSITY” ノブの設定によって異なります。低い設定ではハーモニックなトレモロタイプのトーンを、高い設定ではよりアグレッシブなボリューム・トレモロを得られます。
- Ruby '63 では、ビブラート・スピードのレンジを拡張し、オリジナルのアンプよりも遅い設定が可能となっています。
Ruby '63 のトーン・ショートカット
“SPEAKER” スイッチと “MOD” スイッチを以下の組み合わせに設定すると、2つのクラシックなアンプとスピーカー・キャビネットのペアが完成します。
- WORN BLUE + BRIL
the Beatles や U2 が使用したペアリング。 - SILVER + NORM
クラシックな Queen サウンド。
ファクトリー/アーティスト・プリセットには、さらに多くのスピーカー・キャビネットとチャンネルのペアリングが用意されています。プリセットにアクセスするには、UAFX Control モバイル・アプリを使用します。
安全にお使いいただくために
- 本製品は屋内で使用するために設計されています。
- 液体の近くや極度に湿気の多い環境で使用しないでください。
- ラジエーター、ヒートレジスター、ストーブなどの熱源や、熱を発する機器(アンプを含む)の近くに設置しないでください。
- 電源コードを踏んだり何かで挟んだりしないようご注意ください。
- クリーニングの際は、乾いた布でお拭きください。
- 本製品の修理が必要な場合は、ご購入いただきました販売店、または弊社カスタマーサポートまでお問い合わせください。
- Ruby '63 には、ユーザーで交換可能な部品は含まれていません。
- 本製品の底面には、コンプライアンスマークのラベルが貼付されています。
- 本製品は、クラスB機器です。本製品は、住宅環境での使用を目的としていますが、ラジオやテレビの受信機近くで使用すると受信障害を起こす可能性があります。取扱説明書に従って、正しくお使いください。