Universal Audio : UAFX 1176 Studio Compressor マニュアル
マニュアル, 2023/08/24
UAFX 1176 Studio Compressor の電源について
UAFX ペダルに電力を供給する方法については、こちらのページをご覧ください。
接続について
UAFX のオーディオ端子は、楽器用の1/4インチ(6.35
mm)アンバランスTS(Tip-Sleeve)ケーブルに対応しています。TRS(Tip-Ring-Sleeve)ケーブルもお使いいただけますが、TSケーブルと比べてメリットがあるわけではありません。
UAFX コンパクトペダルの接続例
UAFX 1176 Studio Compressor の操作
1176 では、以下のコントロールが可能です。シングル・モードでは、1176 のコントロールは常に「見た通り」となり、ペダルからのサウンドはノブの設定がそのまま反映されます。デュアル・モードおよびサステイン・モードでは、ノブは設定の「組み合わせ」をコントロールします。
全てのノブの機能は、シングル・モードで説明します。デュアル・モードとサステイン・モードでは、ノブは2つの独立した 1176 コンプレッサーの複数の設定を同時にコントロールします。
入力(INPUT)
入力レベルとコンプレッション・スレッショルドを調整します。このノブを上げると、コンプレッション効果がより顕著になります。入力レベルが高くなると、倍音と歪みが発生します。
出力(OUTPUT)
ペダルから出力される全体の音量レベルを調整します。このノブが正午の位置に設定されている場合、コンプレッション量にもよりますが、バイパスされたレベルとほぼ同じになります。
コンプレッサー・モード
コンプレッションのモードを選択します。3つの選択肢が用意されています。
- シングル(SINGLE)
1台の 1176 コンプレッサーを使用します。ノブでコンプレッション・サウンドの設定を行います。
- デュアル(DUAL)
2台の 1176 コンプレッサーを使用します。これは、“Black Dog” という楽曲のギターサウンドに使用されたセットアップに基づき、ダイレクトレコーディングされたディストーションサウンドを再現するものです(歴史的な詳細については、この記事を参照してください)。
ノブは2台の設定の組み合わせをコントロールするもので、シングル・モードと全く同じようには動作しません。このセッティングの主要なコントロールは、入力ゲインとなります。好みの歪み具合になるまでブーストしてください。1台目のコンプレッサーのゲインレベルが高いため、アタック、リリース、レシオ・ノブについては、調整結果が聴き取りにくいかもしれません。
- サステイン(SUSTAIN)
2台の 1176 コンプレッサーを使用します。高鳴るリード・ワークや、歌うようなスライド・トーンのために最大限のサステインとコンプレッションが提供されるよう構成されています。
このモードは、Lowell George が Little Feat で使用していたセットアップに基づいています。ノブは2台の設定の組み合わせをコントロールするもので、シングル・モードと全く同じようには動作しません。お好みに合わせてノブを調整してください。
ヒント
デュアル・モードで本物の “Black Dog” のトーンを得るには、ペダルの出力を(アンプは使用せず)直接 DAW やレコーダーに録音してください。また、このトーンをアンプに通すと、素晴らしくクランチーなオーバードライブを得られます。
デュアル・モードとサステイン・モードのコントロールは、シングル・モードと全く同じようには機能しませんが、面白い質感を作り出すことができます。コントロールを微調整して、お好みのサウンドを見つけてください!
アタック(ATTACK)
信号がスレッショルドを超えた後のコンプレッサーの反応時間を調整します。一般的なコンプレッサーとは異なり、(オリジナル・ハードウェアと同様に)このコントロールを時計回りに操作すると、アタックが速くなります。
ヒント
1176 のアタック・タイムは、一般的なコンプレッサー/リミッターよりもはるかに高速です。
リリース(RELEASE)
コンプレッション後に信号が元に戻るまでの時間を調整します。一般的なコンプレッサーとは異なり、(オリジナル・ハードウェアと同様に)このコントロールを時計回りに操作すると、リリースが速くなります。
ヒント
アタックとリリース・ノブを時計回りいっぱいに設定すると、倍音と歪みが増します。特にベースに効果的です。
コンプレッション・レシオ(RATIO)
信号にかかるコンプレッションの特性と量を調整します。設定値が高いほど、より圧縮された、潰れたようなサウンドになります。
- オフ(OFF)
信号は 1176 の回路によって色付けされますが、コンプレッションはかかりません。入力レベルによって、ゲインと倍音が増加します。 - 4:1、8:1、12:1、20:1
選択した圧縮率が適用されます。設定値が高いほど信号はより圧縮され、潰れたように聴こえます。 - オールボタン(ALL)
ヘビーなコンプレッションとユニークな特性が得られる、特別な「オールボタン・イン」のモードです。
フットスイッチ
フットスイッチの操作で、エフェクトのオン/オフを切り替えます。
エフェクトが有効になると、LED が点灯します。このLEDは、色の変化でコンプレッサーの動作を示します。
- グリーン
入力信号に対し、コンプレッサーが反応していません。 - イエロー
入力信号に対し、コンプレッサーが適度に反応しています。 - レッド
入力信号に対し、コンプレッサーが大きく反応しています。
バイパス・モード(BYPASS)
ペダル背面のスライド・スイッチで、バッファード・バイパスとトゥルー・バイパスを切り替えることができます。
- BUFFER
ペダルの出力がバッファリングされます。バッファード・バイパスに設定すると、長いケーブルの取り回しによる高域のロスを最小限に抑え、複数のペダルを直列に接続した場合でもトーンを維持することができます。 - TRUE
エフェクトがオフの時、ペダルの信号はトゥルー・バイパスとなります。
パラレル・モード(PARALLEL)
ペダル背面のスライド・スイッチで、ノーマル・モードとパラレル・モードを切り替えることができます。この設定は、エフェクトがアクティブな場合にのみ適用されます。
- OFF
通常のモードです。コンプレッション信号のみが聴こえます。 - ON
パラレル・モードになります。ドライ信号とコンプレッション信号がブレンドされます。より自然なコンプレッション・サウンドを得たい場合は、パラレル・コンプレッションを選択します。