Universal Audio : UAFX Evermore Studio Reverb マニュアル
マニュアル, 2023/08/24
UAFX Evermore Studio Reverb の電源について
UAFX ペダルに電力を供給する方法については、こちらのページをご覧ください。
接続について
UAFX のオーディオ端子は、楽器用の1/4インチ(6.35
mm)アンバランスTS(Tip-Sleeve)ケーブルに対応しています。TRS(Tip-Ring-Sleeve)ケーブルもお使いいただけますが、TSケーブルと比べてメリットがあるわけではありません。
UAFX コンパクトペダルの接続例
UAFX Evermore Studio Reverb の操作
Evermore では、以下のコントロールが可能です。
モジュレーション(MOD)
リバーブ・テールに適用されるモジュレーション量を調整します。ノブを時計回りに操作するとモジュレーションの深さが増し、繊細なコーラスからヘビーなワブルにまで変化します。
ミックス(MIX)
クリーン信号にミックスされるリバーブ信号の量を調整します。ノブを時計回り方向に回し切ると、100%ウェットになります。
リバーブ・タイプ(Room / Sm Hall / Lg Hall)
このスイッチでリバーブ・タイプを選択します。
- ルーム(Room)
初期密度は中~高程度、色付けは低~中程度。 - スモール・ホール(Small Hall)
初期密度は中程度、適度に不均一なディケイ、全体的には比較的明るく、高域のディケイはほとんどありません。 - ラージ・ホール(Large Hall)
低密度で色付けが少なく、長いリバーブタイムに最適化されています。
ディケイ(DECAY)
ディケイ・コントロールは相互作用し、リバーブの長さに関するさまざまな側面をコントロールします。MID ノブで基本的なリバーブの長さを設定し、BASS と TREBLE ノブで低域と高域のディケイを増減します。MID ノブ、BASS ノブ、および TREBLE ノブは、異なるディケイ周波数に対して、全体の減衰時間をコントロールするものです。
- MID
中域におけるテールタイムを調整し、リバーブの基本的なディケイタイムを設定します。BASS と TREBLE の設定は、このコントロールに依存します(MID ノブを最小値に設定すると、全体のリバーブテールが短くなります)。 - BASS
540 Hz 以下の低域のディケイタイムを設定します(0.6秒〜70秒)。値を大きくするほど低域の残響が長くなります。 - TREBLE
ここで設定した周波数を超えるとディケイが速くなります(値を小さくするほどダークなリバーブを得られます)。設定範囲は、100 Hz 〜 10.9 kHz です。極端に小さく設定すると、BASS ノブを調整してもほとんど効果はありません。値を大きくすると、残響が長くなります。
リバーブの自己発振
極端なパラメーター設定により、リバーブ・エフェクトが自己発振したり、その他の予期せぬサウンドを引き起こすことがあります。この挙動は、オリジナルの 224 ハードウェアと同じで、内部の12ビット・アーキテクチャが原因となります。
内部アルゴリズムのオーバーロードは、リバーブの減衰時間が非常に長い場合、とくに顕著に現れます。アーティファクトを減らすには、MID、BASS、TREBLE ノブでリバーブのディケイタイムを下げるか、入力信号レベルを下げてください。
注意事項
- MID、BASS、TREBLE ノブは、中域、低域、高域のリバーブのディケイ・タイムをコントロールするものです(BASS と TREBLE ノブは、リバーブ・フィルターやEQ的なコントロールではありません)。
- 自己発振が生じた場合、ペダルをバイパスしてもそれは止まりません。トゥルー・バイパス・モードでは、自己発振はバックグラウンドで継続され、ペダルを再びオンにすると戻ってきます。トレイル・バイパス・モードでは、ペダルをバイパスしても自己発振は継続します。自己発振を止めるには、ディケイ・レベルを下げてください。
フットスイッチ
フットスイッチの操作で、エフェクトのオン/オフを切り替えます。
エフェクトが有効になると、LED が点灯します。このLEDは、色の変化でトゥルー/トレイル・バイパスとプリディレイのペダル設定を示します。
- グリーン
バイパス・モード : トゥルー。プリディレイ・モード : オフ。 - パープル
バイパス・モード : トレイル。プリディレイ・モード : オフ。 - オレンジ
バイパス・モード : トゥルー。プリディレイ・モード : オン。 - レッド
バイパス・モード : トレイル。プリディレイ・モード : オン。
バイパス・モード(BYPASS)
ペダル背面のスライド・スイッチで、トレイル・バイパスとトゥルー・バイパスを切り替えることができます。
- TRAILS
ペダルがバイパスされても、リバーブ・テールが聴こえます。ペダルの出力は、エフェクトのオン/オフ時にバッファリングされます。トレイル・バイパスは、長いケーブルの取り回しによる高域のロスを最小限に抑え、複数のペダルを直列に接続した場合でもトーンを維持することができます。 - TRUE
リバーブ・テールは、ペダルがバイパスされると即座にカットされます。エフェクトがオフの時、ペダルの信号はトゥルー・バイパスとなります。
プリディレイ・モード(PREDELAY)
ペダル背面のスライド・スイッチで、リバーブ信号のプリディレイのオン/オフを切り替えることができます。
- OFF
通常のモードです。リバーブ信号にプリディレイは適用されません。 - ON
リバーブ信号にプリディレイが追加され、リバーブが始まる前にわずかな遅延が生じます。楽器のアタック感を維持し、ややクリーンなリバーブ信号を得るには、プリディレイを有効にします。