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Universal Audio : Sphere マニュアル | 使用するマイクプリアンプの必要条件

マニュアル, 2023/01/17

該当製品

マイクプリアンプについて

マイク入力を理解する

  • Sphere では、マイクプリアンプの両チャンネルを同じゲインレベルに設定する必要があります。プリアンプが対応している場合は、チャンネルリンクを有効にして、2つのチャンネルの値を揃えることを推奨します。
  • フロントとリアのマイクカプセルの出力を、それぞれプラグインの左右の入力にルーティングします。付属するブレイクアウトケーブルのリアのマイク出力には、赤いラベルが貼られています。

一般的には、シグナルチェーンの最初に Sphere プラグインを配置するか、Sphere プラグインの前にクリーンな Unison プラグインのみを使用することを推奨します。

デジタルゲインコントロール式マイクプリアンプの使用

Sphere マイクは、3ピンXLR入力と48Vファンタム電源を備えたほぼ全ての2チャンネルマイクプリアンプで動作しますが、チャンネルレベルを簡単に一致させることができるよう、精密なデジタルゲインコントロールあるいはアナログステップゲインコントロールを備えるプリアンプのご使用を推奨します。

デジタルゲインコントロール式のプリアンプとは、例えば Universal Audio Apollo シリーズ(マイク入力付きモデル)に搭載されているものを指します。デジタルコントロールには、チャンネルをリンクすることで、一方のプリアンプを調整しながらもう一方のレベルも同時に調整できるという利点もあります。

ステップゲイン式マイクプリアンプの使用

Neve 1073 のようなアナログゲインを段階的に(ステップ式で)調整できるプリアンプも、相性が良いです。Sphere のマイクモデリングは、併用するプリアンプのキャラクターもある程度考慮されているため、よりビンテージ色の強いデバイスを使用しても素晴らしい結果を得ることができます。ただし、最良の結果を得るには、プリアンプのゲインをクリップしないように設定し、プリアンプのフィルター、パッド、位相スイッチ、EQは、すべて「無効」にしてください。

アナログステップゲイン式プリアンプの中には、連続可変の微調整用ノブを備えるものもありますが、これは適切に設定する必要があります。通常、チャンネル間のレベルを分かりやすく合わせるには、最大または中間の位置が最も効果的でしょう。微調整用ノブを備えるプリアンプの場合、レベルが適切かどうかを確認するために、プリアンプをキャリブレーションすることを推奨します。

連続可変ゲイン式マイクプリアンプの使用

API、Midas、SSL など、ゲインを連続的に調整可能なプリアンプと Sphere を使用することは可能ですが、この場合はゲインを調整するたびに、マイクも 再調整 を行う必要があります。

入力インピーダンスを理解する

Sphere マイクは 1000 Ω 程度まで動作するように設計されています が、2000 Ω(またはそれ以上)の入力インピーダンスを持つプリアンプのご使用を推奨します。もしプリアンプのインピーダンスを変更できる場合は、チャンネル間の最適なゲインマッチングを得るため、最大値に設定することを推奨します。

ファンタム電源の使用

Sphere と組み合わせるプリアンプは、IEC 61938 に準拠した48Vファンタム電源を供給し、チャンネルあたり最大 8 mA の電流を供給できなければなりません。マイクは、最大音圧レベルで約 8 mA、一般的なレベルでは約 5 mA を消費します。

プリアンプモデリングプラグインの使用

Universal Audio などのプリアンプモデリングプラグインを使用する場合、仮想シグナルチェーンと対応する物理シグナルチェーンを一致させるため、特別な意図がなければ Sphereプラグインの後段にインサートすることを推奨します。この場合、一般的にはクリーンかつ透明なハードウェアプリアンプを使用し、プリアンプによる色付けは一度だけにするほうが望ましくはありますが、ハードウェアとソフトウェアのプリアンプによる色付けを組み合わせることで生まれてくるサウンドを求める場合は、その限りではありません。

UA Apollo の Unison 対応プリアンプモデルを使用する

一般的には、シグナルチェーンの最初に Sphere プラグインを配置するか、Sphere プラグインの前段にクリーンな Unison プラグインのみを使用することを推奨します。

明らかなサチュレーションを得るためにプリアンプモデリングプラグインを使用したい場合、Sphere プラグインの後段でプリアンププラグインをインサートすることを推奨します。

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