Portico II Master Buss Processor
特長
Compression - コンプレッション
信号レベルがスレッショルド値以下であった場合、ゲインコントロールは機能せず、入力レベルがそのままリニアに出力されます。信号レベルがスレッショルド値に達し、それ以上になった場合、ゲインはレシオ設定に従ってコントロール(コンプレッション)されます。
Gain - ゲイン
コンプレッサーはオーディオ信号のレベルを抑えるプロセッサーです。そのため、オンにした際とオフにした際の出力音量が異なります。ゲイン(メイクアップ)でコンプレッサーによって抑えられたゲインの補正をします。Master Buss Processor のコンプレッサーモジュールは 0 ~ +20 dB の範囲のゲインコントロールが用意されています。一般的にはコンプをオンにした際とオフにした際の音量が同じになるよう設定します。
Limiter - リミッター
音楽的で濁りのない、透明性に優れたブリックウォールリミッターで、独自のシリアルアダプティブリリース(入力信号に応答した自動可変のリリース設定)を装備し、信号レベルがリミッタースレッショルド値に達した際に機能します。アタックタイムは 0.03ms で、20 kHz 波形の頭半分を処理できる速さです。
Bypass All - オールバイパス
入出力トランスを含め、Master Buss Processor のハードウェア全体をバイパスします。
Texture - テクスチャー
チャンネル全体のサウンドを損なわずに倍音量を操作して、魅力あるサウンドに仕上げるためのバリアブルコントロールです。ビンテージとモダンキャラクターを選ぶ、Silk Red と Silk Blue モードも用意されています。チャンネルごとに設定可能です。
FF / FB - VCAモード切り替え
コンプレッサーのVCAモードを切り替えます。精度が高く、素早く動作するモダン(FF)タイプとより滑らかで音楽的なレスポンスのビンテージ(FB)タイプのコンプ効果が選択できます。
RMS / Peak - RMS/ピークモード切り替え
さらなるVCAのモードです。通常の平均値を検知して動作するRMSモードと、ピーク検出による1ミリ秒以下の超速モードの切り替えを行います。
SC HPF - サイドチェインハイパスフィルター
VCAの動作に悪影響を与える低域 : 125 Hz 以下をカットするサイドチェインフィルターです。不用な低域による変調歪が発生する際に使用します。
Ratio - レシオ
コンプレッサーのゲイン圧縮比を設定します。
設定範囲は 1:1~LIMIT(約 40:1)です。
Threshold - スレッショルド
コンプレッサーが動作する信号レベルを設定します。信号レベルが設定値以上に達した際にコンプレッサーが機能します。
設定範囲は -30 ~ +20 dBu です。
Attack - アタックタイム
コンプレッサーの開始時間を設定します。
設定範囲は 20 ~ 80ms です。
Release - リリースタイム
コンプレッサーによるゲインコントロールの持続時間を設定します。
設定範囲は 100ms ~ 3s です。
LINK - ステレオ操作
LINKボタンをオンにした場合、2つのチャンネルのコンプレッサーが連動します。この場合、チャンネルAのすべてのノブコントロール設定がマスターコントロールとして適用されます。
*リンクの際は Silk モードを同じモードにしておかないとテクスチャーノブがバランスの崩れた状態でリンクされます。
LED Meters - レベルメーター
4つのピークLEDメーターでステレオ出力とゲインリダクションを表示します。
Side Chain Send / Return - サイドチェイン入出力
コンプレッサーの動作を制御するためのセンド/リターン端子(TRSバランス)です。コンプレッサーを "ダッキング" プロセッサーとして使用する際はリターン端子のみを使用します。
* センドは常に機能し、リターンに接続されます。パッチベイを使用した際、センドとリターンはパッチングされているか、ノーマルになっている必要があります。これを怠るとコンプレッサーは機能しなくなります。