5057 Orbit
16チャンネル・サミング・ミキサー
60年に渡るコンソールデザインの経験に基づく 5057 Orbit は、Rupert Neve のクラスA・アナログサミングならではの伝説的なトーン、パワー、そしてオープンなサウンドをミックスにもたらします。広く知られる Rupert 氏のカスタムオーディオトランスと可変式 Silk Red / Blue 回路を備える Orbit は、リコールをはじめとするDAWの利便性を生かしながら、味気の足りないインザボックスのミックスを、新たなトーン、深み、明瞭さの極みへと導きます。
ドライブのために
ミックスバスと出力トランスを飽和するまでプッシュすることで、ノンリニアの音楽的な倍音が発生し、素材が一層まとめあげられ、活力が加わります。Orbit は、インザボックスの表現の域を抜け出せない外部サミング・ソリューションとは異なり、Rupert Neve コンソールだけがもたらすことのできる、並外れた豊かさ、美しい倍音、そして深みを提供します。
Orbit は、高い評価を得ている Shelford Channel のために開発された素晴らしいカスタム出力トランスの構成に基づいており、メイン出力とは別に、-6 dB 出力も備えています - 後者を使えば、チェーン内で後に続くデバイスをクリップさせることなく Orbit をフル・ドライブさせ、トランスが生み出す倍音をより多く得られるでしょう。このユニークなトランスのドライブ感こそが長きに渡る Rupert Neve サウンドの魅力であり、数え切れないほどのクラシック・ヒット・レコードのサウンドを支えてきたものです。
要求に応えるクラシックサウンド
ミックスの数だけ、それぞれに適した処理が求められます。Orbit では、出力の選択だけでなく、Silk Red / Blue を備えた連続可変式の Texture コントロールを活用することで倍音の密度やトーンを完全に制御できるため、ミックスを色付けのない、無垢な状態に保つことも可能です。Silk “Red” モードは、高域と中高域のトランス・サチュレーションを強調し、Rupert 氏のビンテージ機器に通じる、活気あふれるミッドレンジのおいしさを引き出します。一方の Silk “Blue” モードは、低域と中低域のサチュレーションを強調し、あらゆるソースに厚みや重みを加えます。EQとは異なり、これら Silk と Texture コントロールは出力トランスを飽和させ、Texture の設定に応じて非常に音楽的な倍音をソースへ付加します。
ミックスバスをハードにドライブし、Silk のフレーバーを選び、Texture ノブを回して、豊かで飽和したビンテージの心地よいヴァイブを得る。あるいは Silk を切り、クリアでオープンなサウンドの美しさを感じる。すべてはあなた次第です。
理想のサミングシステムを構築
極めて有効なツールである Orbit は、バスリンクを介して複数のユニットを組み合わせることで、より多くのチャンネル数を確保することが可能です。また、フレキシブルなサミングとルーティングのために 5059 Satellite を、そしてミキシングおよびモニタリング機能のために 5060 Centerpiece を加えることにより、サミングシステムとしての拡張も実現します - これはつまり、従来の大規模なスタジオセットアップにも匹敵する、ワールドクラスのアナログモジュラーコンソールシステムの中核となることを意味しています。
チャンネルセパレーションと精度
厳密に固定されたチャンネルレベルと、高品質のステップスイッチを介した正確なミックスバス・アッテネーションによって、Orbit のピュアな信号経路におけるクロストークは極めて低く、チャンネルは ± 0.1 dB 以内でマッチングされています。その結果、ミックスに広く、正確なステレオイメージ、見事な奥行き、そして素晴らしくダイレクトな信号経路がもたらされ、あらゆる細部までを聴き取ることができます。
DAWの利便性とともに
現代のミキシング・エンジニアは、頻繁にリコールを求められることがあります。Orbit の突き詰められたシンプルさと固定レベルの精度は、さまざまなミックス間において、迅速で再現性の高いDAWベースのリコールを提供すると同時に、Rupert Neve 氏によるクラスA・トランスカップルド・ミックスバスの豊かで比類なきサウンドクオリティーを付加します。