Panorama T4 / T6
VST / AU互換の DAW 上でバーチャル・インストゥルメントをディープにコントロール
Panorama T4 / T6 は、VST や AU をサポートするDAW上で「Nektar クオリティ」のプラグイン・インストゥルメント・コントロールを実現する初のモデルです。
本体からパッチを選択してパラメーターをコントロールし、加えた全ての変更はLEDディスプレイで即座に確認できます。用意された多数のマップによってプラグイン・インストゥルメントをコントロールすることができ、独自のマッピングも作成、カスタマイズが可能です。加えて、パワフルなコード、ホールド、ノートリピート機能など、新たなパフォーマンスツールも充実しています。
もちろん、定評ある Nektar DAW インテグレーションや MCU 互換によるトラックナビゲーション、ミキサー、トランスポートコントロールも特筆ポイントです。さぁ、Panorama T4 / T6 の卓越した能力を体験してください!
鍵盤とパッド
- 49鍵もしくは61鍵の第2世代シンセアクション鍵盤(ベロシティ、アフタータッチ対応)
- エクスプレッションペダルとフットスイッチ端子を装備
- 8つの超高感度パッド(プレッシャー対応)
- コード : 1つの鍵盤もしくはパッドで最大6つのノートをトリガー
- ホールド : 無効になるまでノートを保持
ノートリピート機能
- パフォーマンスにインスピレーションを提供
- トリガーレート、アクセント、スゥイング、ゲートをリアルタイムコントロール
- 鍵盤とパッドそれぞれで設定が可能
- 専用のリピートボタンでいつでもオン/オフを切り替え
- 外部クロックとの同期が可能
- プレッシャーもしくはホイールによるベロシティコントロール
Nektarine(ネクタリン)
- VST / VST3 / AU 対応の DAW 内でロードし、インストゥルメント・プラグインをコントロール
- マップをカスタマイズしたり、一から作成することが可能
- Panorama T4 / T6 からパッチを直接ブラウズ
- 最大8つの VST / VST3 / AU プラグインをレイヤーし、ボリューム、パン、ミュート、ソロ、選択を Panorama T でコントロール
DAW をコントロール
- Nektar 独自の DAW インテグレーションにより、Cubase、Nuendo、Logic Pro、GarageBand、Bitwig Studio、Reaper、Reason、Studio One の操作がこれまでになく快適に
- 多くの VST / AU 対応 DAW をコントロールする MCU もサポート
プレイ : 第2世代 Panorama キーベッド
Panorama T4 / T6 では第2世代のシンセアクションキーベッドが採用され、ほどよいテンションによってキーボード全域にわたりバランスが慎重に取られています - プロフェッショナル・キーボードに求められる活性力がこの Panorama T4 / T6 の中にもしっかりと宿っているのです。
演奏の強弱を捉える5つのベロシティカーブは、幅広いスタイルに対応すべく十分な選択肢を提供します。「固定」オプションでは、ホイールなどを使ってベロシティ値をコントロールすることも可能です。
アフタータッチにも対応しており、押鍵時にちょっとした圧力を加えるだけで音色や音量をダイナミックに変化させることができます。
これは Nektar 史上、最も表現力豊かなキーベッドと言えます。
パッド : タップでビートを刻む
フィンガードラムを念頭に設計された8つの大きなベロシティ/プレッシャー対応のパッドは、ビート制作に最適です。軽くトリガーすればゴーストノート的な表現も可能でしょう。工場出荷時の設定で思うような表現ができない場合、各パッドを個別に最適化していくこともできます。
パッドにはノートナンバーの他、MIDI CC メッセージを割り当てて、MIDI トリガーもしくはトグルボタンとして使用することも可能です。サウンドの割り当ては簡単です - パッド・ラーンを有効にし、パッドを選択し、キーボードで必要なノートやドラムサウンドを鳴らす - 以上です。パッドのすぐ左にあるパッドバンクボタンを使ってバンクを切り替えれば、最大16個分のパッドを扱えることとなります。
Nektar が誇る DAW インテグレーションでは、Reason の Kong や Bitwig の Drum Machine といった専用のドラムシンセが自動マッピングされるので、まるで単体ドラムマシンであるかのような感覚で演奏をお楽しみいただけます。
また、パッドにコードを割り当て、これをパッドリピート機能と組み合わせることで、リズミカルにコードを組み合わせたフレーズを生み出すこともできるでしょう。
ディスプレイの "ベロシティ・スプレッド" キーを押せば、最後に叩いたひとつのノートが8つのパッド全てに割り当てられ、それぞれ段階的に一定のベロシティが設定されるので、適切なダイナミクスのニュアンスを得やすくなります。"Vel Fix" オプションを使うと、あらかじめ設定された固定のベロシティレベルで演奏することも可能です。
パフォーマンス : キーリピートとパッドリピート
ホイールのすぐ上にはキーリピートとパッドリピートボタンが備わっており、押すとリピート機能が有効になって、設定したレートでノートが連打されます。リアルタイムにレートを1/4〜1/96の間で変更したり、テンポを変更したり、スイングを加えアクセントの間隔を設定することも可能です。
鍵盤とパッドのリピート設定は独立して行えるため、ドラムビートとその他の楽器パートとを分けて設定することができます。リピート機能がトリガーモードにある際、ノートを演奏した時点から繰り返すか、ビートと同期するようにするかの設定も行えます。クロックソースは、インターナル、外部 MIDI クロックのどちらでも構いません。
リピートは、偶発的なアイデアの発見や「嬉しいアクシデント」に繋がる、有用な手法となるでしょう。
コントロール : あらゆる場所へアクセス
Panorama T4 / T6 のトップパネルには、9本の 30 mm フェーダー、8個のLED付きボタン、8基のエンコーダーが備わっています - これらはハードウェア/ソフトウェアを問わず、MIDI に対応している様々な製品とともに使えるよう MIDI CC メッセージを割り当てることができます。
これらのコントロールは、Nektar DAW インテグレーションや Nektarine (後述)と併用することでプリマッピングされた DAW / プラグインコントロールをフル活用でき、ディープな操作を直感的に行えます。DAW インテグレーションファイルには、ソフトテイクオーバー機能も含まれるため、デバイスを切り替える際のパラメータージャンプが発生することもありません。
コントロール設定は、プリセットとして10個を Panorama T 本体に保存することができ、いつでも呼び出すことが可能です。
ディスプレイ : 瞬時のフィードバック
LCDディスプレイは、Panorama のさまざまなモード選択や、グローバルパラメーターへのアクセス、ソフトウェアのナビゲーション等、あらゆる情報を鮮明に反映します。 そして、DAW インテグレーションや Nektarine を使用する際には、ソフトウェアミキサーとプラグインパラメーターを表示します。
ディスプレイ直下の4つのソフトボタンは、選択したメニューに応じて機能を変え、素早いアクセスをもたらします。ディスプレイ右側に備わる4つのモードボタンを使えば、インターナルモードから DAW / プラグインコントロールへと瞬時に切り替えることができる上に、Nektarine 用の "Multi" ボタンも用意されています。
"Focus" ボタンは、現在のパラメーターをディスプレイ全体に反映させます。これによって「推測ゲーム」をしなくても、スムースなワークフローがもたらされます。
Nektarine
Nektarine は、インストゥルメントプラグインのコントロールとライブラリ管理を拡充させる強力な機能です。
Nektarine を起動するとすぐに Panorama T4 / T6 との通信が始まり、VST、VST3、または AU プラグインを詳細にコントロールする準備が整います - そして、デフォルトのプラグインマップでサポートされているインストゥルメントプラグインを読み込めば、これまで知らなかった未開の部分に触れることもできるでしょう。ノブを回し、マウスに比べはるかに直感的なコントロールを楽しんでください。もちろん、ディスプレイには各コントローラーに割り当てられているパラメーターと状態が表示されます。
フェーダーの下に備わるLEDボタンはナビゲーション用として、それぞれに OSC、Filter、Env、LFO、FX など、共通のコントロールページ名が割り当てられ、あらかじめマッピングされたページをすぐに選択することが可能です。このボタンはどのマップページへも「ラーン」させることができるので、望み通りの的確な操作が行えます。
コントロールマップ
たしかに、まだファクトリーマップが用意されていないプラグインもあります - しかし問題はありません! Nektarine 画面上部の "Edit" ボタンをクリックしてコントロール編集ページを開きましょう。これはコントロールマップページを編集するためのメニューです。パラメーター名を変更したり、ナビゲーションを割り当てたりして、ページを整理することもできます。パラメーターをドラッグ&ドロップして各ページのコントロールに割り当てるか、Panorama のパラメーター・ラーン機能を活用しましょう。
ファクトリーマップはカスタマイズ可能で、プラグインがロードされるたびにリコールされるよう保存も行えます。
Nektarine と Panorama T4 / T6 は、専用のハードウェアシンセサイザーでも到達できないレベルの深い統合性を備えた、比類なきコントロールを実現します。あなたの愛用するインストゥルメントプラグインを改めて新鮮に感じることができるでしょう。
洗練されたブラウザ
Nektarine のブラウザは、インストゥルメントプラグインのファクトリーパッチを Panorama T4 / T6 本体から直接呼び出すことを可能とします。
ユーザーパッチをインポートまたは保存することもできるため、Nektarine のブラウザから選択できるパッチは次第に増えていくことでしょう。しかし Nektarine には探しているパッチを簡単に見つけるためのタグ、検索、評価オプションなど、数多のパッチを管理するために役立つツールが充実しています。
グループタグにはタグ設定の組み合わせが格納され、ボタンを押すだけでオプションを絞り込むことができます。
注目すべきは、Nektarine ブラウザが DAW 間で完全な移行を可能にしている点です。あるDAWで Nektarine を使用すると、他の互換性のある DAW でもプラグインを同じ方法でブラウズすることができるのです。
マルチモード
Panorama T4 / T6 のマルチモードでは、最大16のインストゥルメントプラグインを Nektarine 内でレイヤーさせることが可能です。各プラグインスロットには、Panorama からのインスタントミックス用としてボリューム、パン、ミュート、ソロパラメータも用意されています。
マルチモードを有効にすると、各スロットにロードされたパッチがディスプレイに表示され、スロットをリアルタイムで追加できるようになります。任意のアクティブなスロットに新しいパッチをロードするために、"Browse" ボタンを押しましょう。大いなる可能性を感じてください!
DAW をコントロール
Panorama T4 / T6 は、Mackie® Control Universal(MCU)をサポートする DAW と互換性を持ちます - これには、トランスポート、トラック選択、基本的なミキサーコントロールが含まれているため、本体に備わる6つのLED付きトランスポートボタンによる、素早い操作が実現します。ディスプレイ下には専用のトラックアップ/ダウンボタンも備わっており、快適さを増しています。
そして、お使いの DAW が Nektar DAW インテグレーションによってサポートされている場合、Panorama はさらに多くのことを提供します。
ミックスにもフィット
左から8本のフェーダー、DAWのミキサーを8チャンネルごとのバンクでコントロールし、LEDボタンではミュートの有効/無効を切り替えます。シフトを押しながらディスプレイ下の "Bank" ボタンを操作してミキサーバンクを移動しましょう。一番右、9本目のフェーダーはマスターボリュームをコントロールし、エンコーダーにはチャンネルパンが割り当てられます。
Nektar DAW インテグレーションでは、9本目のフェーダーをマスターフェーダーとして使うのか、もしくはカレントチャンネルのボリュームコントロールに使うのかを切り替えたり、LEDボタンをソロ、あるいはミュートとして使うのかを切り替えるといった、拡張機能を利用できます。DAW に応じて、エンコーダーを例えば Logic や Cubase のコントロールセンド、またはスマート/クイックコントロールに切り替えることも可能で、Panorama 本体で DAW のミキサーウィンドウを開閉するためのショートカットも利用できます。
Nektar DAW インテグレーション
Nektarine と MCU 互換によるDAWコントロールは基本的なシステムを作り出しますが、Nektar が誇る「DAW インテグレーション・ソフトウェア」は、システムの統合をさらに進化させます。
このカスタムソフトウェアはサポートされている DAW ごとに特別に作成され、DAW 付属のインストゥルメントのコントロールはもちろんのこと、拡張されたトランスポートとミキサー機能へのアクセスを可能とし、よりスムースなワークフローを提供します。現在、Panorama T シリーズの DAW インテグレーションは、Bitwig、Cubase、Nuendo、Garageband、Logic、Reaper、Reason、Studio One をサポート*しています。
*Bitwig 2、Cubase 5、Nuendo 5、Garageband 10、Logic Pro 9、Reaper 4.59、Reason 6、Studio One 4 以降が必要です。
MIDI とユーザープリセット
MIDI 対応のハードウェアをコントロールしたい場合、コントロール・エディット・メニューで、標準的な MIDI CC、RPN、NRPN、MMC といったコントロールを使って送信する MIDI メッセージを簡単にプログラムすることができます。
これらの設定を保存するための10個のプリセットと、2x8のパッド割り当てを保存するための8つのパッド用マップが用意されています - 設定を終えたら MIDI 機器を MIDI アウト端子に接続して、操作を始めましょう。
ポートと接続
Panorama T4 / T6 のリアパネルには以下の接続端子とスイッチが配置されています。
- USBポート : コンピューターからの電源供給とデータ転送に使用します。
- MIDI出力端子
- フットスイッチ端子(ペダル別売)
- エクスプレッションペダル端子(ペダル別売)
- 電源スイッチ
作曲とパフォーマンスをすぐに始められる DAW、Bitwig 8-Track が付属!
Panorama T4 / T6 には、DAW ソフトウェア Bitwig 8-Track が付属します。この8トラックバージョンの DAW で、すぐに音楽プロデュース、演奏、サウンドデザインをお楽しみいただけます。Bitwig 8-Track には50以上のソフトウェア音源とエフェクトが付属し、最大で8つのオーディオまたは MIDI トラックの楽曲制作が可能です。また、市販の VST® プラグインを使うこともできます。さらに付属の "Bitwig Essentials Package" には、使いやすいループ、クリップとサンプルが用意され、初めて作曲に挑戦される方をサポートします。上位版である Bitwig Studio の機能と魅力を受け継ぎ、高い次元での制作ツールとしても、音楽アイディアを発展させる強力なスケッチパッドとしても魅力的な音楽ツールです。
Nektar の DAW インテグレーションは Bitwig 8-Track にも対応します。Panorama T4 / T6 と Bitwig 8-Track は素敵なコンビネーションとして、音楽制作ライフをより豊かなものにします。これからデジタル環境で音楽制作に挑戦される方にとって、最適な組み合わせと言えるでしょう。すでに他の DAW に慣れ親しんだ方にとっても、これまでとは別次元のインスピレーションを提供します。
国内正規輸入品限定!デジタルシンセサウンド満載の UVI Digital Synsations Vol.1 が付属!
80年代後半から90年代初頭にかけ、シンセサイザーをめぐる景色は変わり始めました。メーカーは、ノブやツマミを可能な限り排除した大きなマットブラックの筐体に、派手に輝くLCD画面と整然と並んだボタンを装備したモデルを開発し、楽器店、レコードそしてステージを彩ってきました。これらデジタル楽器の特徴的なサウンドと技術進歩は当時の音楽にも色強く反映され、その相互作用によってデジタルシンセの時代が幕を開けました。
これらは、従来のアナログシンセサイザーとは異なり、簡単にエディットできるものではありませんでした。しかし豊富な同時発音数、内蔵シーケンサーとパターンメモリ、拡張メモリスロットやデジタルエフェクトなど、当時では最先端をいく魅力のある装備が数多く搭載されていました。加え、デジタル処理によっていくつかのモデルはサンプル再生と伝統的な手法の融合によって生み出された新しいシンセ方式を採用し、それまでにない新しい可能性をシンセ奏者やミュージシャンに提供しました。
Digital Synsations Vol.1 はそんな魅力的な90年代のシンセサイザーの中から KORG M1 や ENSONIQ VFX など、代表的な4モデルの音色と質感を継承したデジタルシンセコレクションです。
Nektar Technology について
2009年の創立以来、Nektar Technology は、「強力な音楽ソフトウェアとコントローラー・ハードウェアとの間のギャップを埋める」という使命を掲げ、情熱を燃やしています。ソフトウェアが常に進化し続ける中で、数多くのインストゥルメントやエフェクトが手軽に利用できるようになり、音楽制作はより身近なものとなりました。しかし、コントローラー・ハードウェアの進化は、残念ながらそれに及びません。Nektar Technology が目指すもの、それはミュージシャンが音楽ソフトウェアをハードウェアのように操作できる、直感的かつ刺激的なツールを開発、提供することです。
彼らの製品はすでに飛躍的な進化を遂げていますが、探求はまだ始まったばかりと言えます。エキスパート揃いの Nektar チームは、今後もその使命を果たすべく心血を注いでいくことでしょう。