コンパクトかつ高音質な リファレンス・モニター

大抵のプロジェクト・スタジオやホーム・スタジオは小規模です。典型的には、42立方メートル以下、床面積12平方メートル(3メートル × 4メートル)以下であることがほとんどです。そのような小さなスペースで音楽制作を行うには、部屋の反響、不自然な低域のレスポンスなどを考慮すると、大きなサイズのモニターよりもコンパクトなサイズのモニターの方が相応しいと言えるでしょう。適切に設計されたスモール・サイズのリファレンス・モニターなら、小規模スタジオで最良のサウンドを提供してくれるのです。

例えば、小さなニアフィールド・モニターを使用した場合、あなたの耳は低い音圧レベルの音源(すなわちモニター・スピーカー)に近接しています。そのため、壁や天井、部屋に設置されたその他の物からの反響を聞くことなく、音源からのサウンドを直接聞くことが可能になるのです。音楽制作時に、余計な反響は望ましいものでないことは、もちろん言うまでもないでしょう。

また、スモール・サイズのモニターなら、2つのモニターとリスナーを結ぶ線で正三角形を描くよう、理想的な位置に設置し正確なステレオ音像を得ることが可能です。典型的な例としてはデスクトップ / ラップトップ・コンピュータで作業している時に、大規模な(広い)プロ・スタジオのような「スイート・スポット」でモニタリングすることが可能なのです。

世界最小クラスのリファレンス・モニターであるiLoud Micro Monitorは、限られた作業空間で、プロの厳しい要求にも応え得る妥協のないモニタリング環境を実現してくれる製品です。

これから、iLoud Micro Monitorが、ミディアム・サイズのモニターをも含む他の同クラスのリファレンス・モニターと比べて、特に小規模スタジオでの音楽制作において相応しい製品であるという5つの理由を挙げましょう:

1. ポジションEQスイッチ

小規模スタジオでは、モニターを設置するテーブル / 机は通常、壁に近接して設置されています。ミディアム・サイズのモニターを設置するのにテーブル / 机上のスペースが限られていることはもちろんのこと、こうした環境で5 – 6インチ・サイズのスタジオ・モニターを設置すると、直接音、反響音の間に発生する位相のずれで中音域がキャンセルされてしまい、「ブーミー」で輪郭のぼやけたサウンドになってしまいます。これは低価格のモニターの場合、特に顕著です。

5インチないしは6インチ・サイズのモニターを卓上に設置するには、少なくとも壁面から20 cmから30 cm離して設置する必要があります。とすると、卓上の作業スペースを犠牲にしなくてはなりません。

iLoud Micro Monitorは、壁面に近接して設置した場合でもフラットなレスポンスが得られるようキャリブレートされています。iLoud Micro Monitor背面のEQスイッチにより、設置状況に合わせて設定することができるのです。iLoud Micro Monitorの奥行きは13.5 cmとコンパクトですから、壁との間の距離に余裕をもたせて設置しても、作業スペースを犠牲にすることはありません。

2. ウーファーとツィーターの距離

典型的なミディアム・サイズのモニターでは、ウーファーとツィーターのそれぞれの中心の距離は15 cmから20 cmです。小規模スタジオの環境でモニターとあなたの耳が近接している場合、2つのドライバがクロスオーバーする「スイート・スポット」でモニタリングすることができず、正確な音像が得られません。

「スイート・スポット」でモニタリングすることができないということは、ウーファーとツィーターの音がそれぞればらばらに耳に届き、それぞれがクロスオーバーする「交軸点」付近のサウンドを正しく聞くことができないということです。そのため、正しい判断ができず、その帯域を過剰に強調したミキシング / マスタリングの結果になってしまいます。

iLoud Micro Monitorでは、ウーファーとツィーターのそれぞれの中心の距離は、6 cmです。そのため、モニターから50 cmほどの距離で、2つのドライバーがクロスオーバーする「交軸点」が始まります。この距離は、ラップトップの両サイドにモニターを設置し、ミキシング / マスタリング作業を行う際の、モニターとあなたの耳の典型的な距離でしょう。

そのため、たとえモニターに近い位置でモニタリングしたとしても、より正確な音像が得られ、安心してミキシング / マスタリング作業に専念することができるのです。

3. 小さくても高品位なサウンドのウーファー

現実問題として、小規模スタジオでは極めて高い音圧レベルは必要ありません。ですから大きなウーファーは必要ないのです。iLoud Micro Monitorのウーファーは、3インチとコンパクトながら55Hz(-3dB)まで再現可能です。これは、適切に設計されたエンクロージャーとDSP処理に多くを負っています。

すべてのウーファーが同じという訳ではありません。ウーファーの素材は、モニターのパフォーマンスに影響を与え、時にはそのサウンドの色合いを大きく変えてしまうことにもなりかねません。低価格のミディアム・サイズのモニターで採用されているのは、見た目を重視するため、ファイバーグラスやポリプロピレンがその素材として採用されています。こうした素材は重く、レスポンスも鈍くなってしまいます。結果としてトランジェントの再現性が低くなり、中域の音像は「遠くに」ぼんやりと聞こえるような結果になってしまいます。正確さが要求されるミキシング / マスタリング作業では相応しくありません。

iLoud Micro Monitoの3インチ・ウーファーは、極めて優れたレスポンスが得られるように処理された紙が採用されています。そのため、iLoud Micro Monitorでは、同サイズ・クラスの他の低価格なモニターにはけして真似のできない、トランジェントの再現性、中域のレスポンスなどを実現しているのです。

4. 適切なクロスオーバー、適切なドライバー・アラインメント

低価格のスモール・サイズのモニターは、クロスオーバーはパッシブで、低容量のパワー・アンプ、クオリティの低いドライバー、妥協したエンクロージャーを採用していることがほとんどです。そのため音量と位相の両側面においてクロスオーバー・ポイントは不正確で、不鮮明な音像しか得られません。そのため多くのメーカーでは、クロスオーバー・ポイントの設定において、2つのドライバーのそれぞれの周波数レスポンスの間にスペースを設けます。この結果中域の再現性が不正確になってしまうのです。

その一方で、プロフェショナルなモニター・システムのクロスオーバーは、音量と位相の両面において入念に設計されており、極めて正確です。プロ向けの典型的な2ウェイのスタジオ・モニターのクロスオーバー・ポイントは、ボーカルの帯域である中域に設定されています。このクロスオーバー・ポイントが適切に設定されていない場合、もしくは、このクロスオーバーの「スイート・スポット」でモニタリングできない場合、ミキシング / マスタリングの作業時、適切な意思決定ができないということになりかねません。

iLoud Micro Monitorのクロスオーバー設計は極めて洗練されています。2つのドライバーは、デジタル的に3.5 kHz付近でクロスオーバーし、DSPによりタイム・アラインメント処理がされています。このため、iLoud Micro Monitorのサウンドは、2つのスピーカー・ユニットがそれぞれ独立して鳴っているのではなく、まるで1つの音源、1つのスピーカーが鳴っているかのように響くのです。音像を正確に聞くことができるので、ミキシング作業において極めて有利と言えるでしょう。

5. バイアンプ駆動

iLoud Micro Monitorは、ウーファー、ツィーターそれぞれを独立したアンプで駆動するバイアンプ方式が採用されています。しかも、それぞれのアンプは、その能力の50-60%と余裕を持って動作しています。すなわちパワー・アンプに起因する歪みが最小限に抑えられているということです。

低価格のスモール・モニターで、バイアンプ駆動の製品はほとんどありません。すなわち1つのパワー・アンプですべてのスピーカー・ユニットを駆動しているのです。クロスオーバーはパッシブで、ワット数の低いクラスA–Bの集積設計です。電流もトランジェントのレスポンスも限られており、すぐに歪んでしまいます。というのは、常に回路の能力を限界まで使用しているからです。

iLoud Micro Monitorが採用しているバイアンプ駆動システムでは、ドライバーは直接パワー・アンプに接続されていますから、iLoud Micro Monitorと同じようなサイズの低価格のモニターと比較すると、驚くほどタイトでリニアなダイナミクスのレスポンが得られます。

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