Sphere L22
Sphere L22 に関するよくあるご質問とその回答
- モノラルマイクをモデリングする場合でも Sphere L22 マイクロフォンが2つの出力を備えているのはなぜでしょうか?
2チャンネルのマイクを使用することで、正確に音場を捉えるために必要な方向や距離に関する多くの情報を取得することができ、DSPアルゴリズムが広範囲に渡るマイクの3次元の特性を再現できるようになります。
- DSPプラグインで処理を行わずとも、従来のマイクのように Sphere L22 マイクロンフォンを使用することは可能ですか?
もちろん!Sphere マイクロフォンは非常に高品質です。出力のうち、ひとつは前向きのカーディオイド、もう一方は後向きのカーディオイドとなっています。フロント面の出力だけを接続して通常のカーディオイド・マイクのように使用し、リア面の出力は接続を外しておくこともできます。
- Sphere L22 マイクロフォンはデジタル? それともアナログですか?
Sphere マイクロフォン自体は完全にアナログです。そして Sphere のモデリング技術は、UAD、AAX DSP、AAX Native、VST2、VST3、AU をサポートするオーディオソフトウェアプラグインを介し、デジタルドメイン上でご利用できます。UAD バージョンは、Universal Audio 社の Apollo オーディオインターフェイスと併用することで、低レイテンシーでの処理が実現します。
- Sphere マイクロフォンは普段使い慣れているプリアンプとともに使用できますか?
48Vファンタム電源を供給可能なチャンネルを2つ備えるモデルであることが必須条件ですが、加えて Townsend Labs は最高の結果を得るためのガイドラインをいくつか設けています。ゲインコントロールの精度のマッチングが取れたプリアンプをお使いいただくことを強く推奨します - これは最も重要なレベル設定を簡単かつ的確に行うためです。
オーディオインターフェイスの場合、デジタル制御のプリアンプを装備したUniversal Audio Apollo シリーズ(Apollo 16 以外のモデル)、RME Fireface UFX、Apogee Duet や Quartet は、Sphere との接続に最適です。これらのモデルは2つのチャンネル間のゲインをリンクすることができるため、常に同じレベルを維持することができます。
また、Neve 1073 や Millennia HV-3D のようにステップ式アッテネーターを備えるピュアアナログ設計のモデルであれば、過負荷のかからないリニアレンジ内で使用される限り、うまく動作します。
入力インピーダンス設定が可能なプリアンプの場合は最も高い設定にしておきましょう - チャンネル間でより良好なゲインマッチングを得られるかもしれません。
- 他のマイクで録音した素材に Sphere プラグインを使用することはできますか?
残念ながら満足いく結果を得ることはできません。Sphere マイクロフォンはプラグインと連携するよう特別な設計 / 調整が施されています。厳しい公差の下で製造される Sphere L22 マイクロフォンの指向特性と周波数特性は一貫したモデリング処理を可能とします。さらに重要なのは、マイクロフォンがデュアルチャンネルで収録可能という点です - このことがシングルチャンネルマイクでは決して得らることのできないさまざまな方向情報をしっかりと捉えることに繋がります。
- Sphere プラグインにコピープロテクションは施されていますか?
いいえ、コピープロテクションは使用していません。
- Sphere マイクロフォンのモデリングはどれほど忠実なのでしょうか?
Sphere マイクロフォンはラージダイアフラムコンデンサーカプセルを使用しており、ラージダイアフラムマイクロフォンを最も正確にモデリングできるよう最適化されています。とくにビンテージのラージダイアフラムコンデンサーマイクロフォンにおける Townsend Labs の目標は、リイシューモデル、クローン、または同クラスの現代版となるマイクロフォンの精度を満たす、もしくは超えることでした - ほとんどのケースにおいて、すでにその基準を達成するか、それらを上回っています。
ダイナミック、リボン、スモールダイアフラムコンデンサーといった他のタイプのマイクロフォンの場合、通常オンアクシスで使われる上では正確です。約45度以上のオフアクシスではこれらのモデルの本質的な部分から逸脱してしまうかもしれませんが、全体的な指向特性を維持することはできます。つまり、一般的にこれらのマイクにとっては、距離を置いた設定よりもクローズマイクとしての使用の方がより正確であると言えます。
Sphere マイクロフォンには公差の小さい極めて精巧なカプセルが用いられているため、接続するマイクハードウェアに関係なくモデルのサウンドクオリティーは一定に保たれます。Sphere マイクにおける公差は、ほとんどのビンテージや現行マイクと比較してもはるかに厳格なものです。
- Sphere テクノロジーは、マイクのノンリニアな歪みもモデリングしていますか?
はい。チューブやFETマイクのキャラクターを決定づけるわずかな倍音成分もしっかりモデリングしていますが、信号過多によって完全に歪んでいる状態はモデリングしていません。Sphere マイクロフォンでは広大なヘッドルームとダイナミックレンジが確保されており、非常に幅広い音圧レベルに対応することができます - モデル元のマイクロフォンに十分な余裕がない場合でも、可能な限り最大のヘッドルームを提供します。オーバーロード状態のマイクが望ましいと言われることはめったにないでしょう?これがこの技術の大きな利点であると Townsend Labs は考えています。
- Sphere テクノロジーは、マイクのハムやノイズもモデリングしていますか?
いいえ、Sphere マイクロフォンは非常に低ノイズな設計となっています。Townsend Labs のアプローチは、(例えそれがオリジナルモデルよりも実質的に低いとしても)可能な限り低ノイズであることを目指しています。
- どのようなケーブルが付属しますか?
3mの5ピンXLRメスコネクター(Sphere マイク側)から2つの3ピンXLRオスコネクター(プリアンプ側)に分岐したケーブルが付属します。これは Sphere マイクがデュアルチャンネル仕様であるためです。
- Sphere マイクロフォンではどのようにしてステレオ録音を行うのでしょう?
2本の Sphere マイクロフォンを使用すれば、従来同様に ORTF、XY、あるいは間隔を空けて置いたペア、といった標準的なマイクテクニックを駆使してのステレオ録音が可能です。Sphere マイク1本でも180度のステレオ録音が可能で、マイクの正面と背面それぞれに異なるマイクモデルを設定することもできます。
- 追加のマイクモデルは予定されていますか?
もちろん!開発は常に続いています。
マイクモデルの追加等でプラグインのアップデートに料金はかかりますか?
バンドルされている Sphere プラグインのソフトウェアアップデートに関する課金は予定していませんが、他のプラグインを別製品としてリリース済み、あるいはリリースしていく予定です。
- すでにたくさんの素晴らしいマイクコレクションが手元にあります。それでも Sphere は必要ですか?
- 最高のマイクコレクションにも限界があります。さまざまなソースに複数の U47 と U67 を使いたい場合はどうしますか? Ocean Way でもない限り、ほとんどのスタジオにおいて、U47 または U67 は1本あればラッキーというのが現実です。
- 収録後でもマイクのオーディションや変更が簡単に行えます - つまり、ボーカリストのコンディションキープに役立ちます。
- ギターアンプやキックドラムに貴重なヴィンテージの U47 を設置する時のようなリスクを覚えることはありません。
- 破裂音やラウドなソースによってリボンマイクを飛ばしてしまうようなリスクはありません。
- 収録後でもマイクの種類や指向性の変更が可能です。
- マイクロフォンの近接効果をコントロール可能です。
- Off-Axis Correction™ で、他の楽器からの被りを大幅に軽減できます。
- ホテルの部屋等、音響がしっかりしていない環境でも、Off-Axis Correction を活用することで余分な部屋鳴りを軽減できます。
- 大切なヴィンテージマイクは家に置いておき、ツアーにはこの便利な万能マイクを連れていきましょう。
- Apollo(Apollo 16 を除く)との組み合わせでボーカルや楽器のワールドクラスのシグナルチェーンを手軽に利用でき、超低レイテンシーでの処理が行えます。
- ほとんどのヴィンテージ、あるいは最新のモデルと比較しても、大幅にノイズフロアが低いマイクロフォンシステムです。
- メンテナンスにかかる費用と時間が大幅に削減されます(高価な VF-14 チューブの交換は不要です)。