Production Story

Production Story:レベッカ『REBECCA-revive-』〜 Pro Tools+プラグインで、信濃町スタジオでの'80sミックスをハイレゾで再現 〜

20年ぶりの再結成が発表されたレベッカ。8月12日/13日には横浜アリーナでライブが行われるとのことで、ネット上ではかなり話題になっていますが、再結成発表に先行して今年1月、大ヒット曲『フレンズ』と『RASPBERRY DREAM』のハイレゾ配信が始まりました。今や往年の名曲がハイレゾで配信されるのは珍しいことではありませんが、配信されたレベッカの楽曲は、ハイレゾで“再ミックス”された音源というのがポイント。つまり、オリジナルのステレオ・マスターをハイレゾでリマスタリングしたものではなく、当時の24トラック・マルチから32bit float/96kHzでPro Toolsに取り込まれ、ハイレゾでミックスし直された音源なのです。さらに興味深いのが、今回行われたのはいわゆるリミックス(新しい解釈での再ミックス)ではなく、“オリジナル・ミックスの再現”であるということ。ミックスを手がけたGoh Hotoda氏は、オリジナル・ミックスを担当した元CBSソニーのエンジニア、川部修久氏にインタビューを行い、当時CBSソニー信濃町スタジオで行われたミックスを、Pro Toolsとプラグインを駆使して忠実に再現。その結果、誰もが知っているレベッカの名曲が、オリジナルの印象はそのままに、見事にハイレゾで蘇生したというわけです。そこでICONでは、2015年のハイレゾ・ミックスを手がけたGoh Hotoda氏と、1985年のオリジナル・ミックスを手がけた川部修久氏に同時にインタビュー。オリジナル・ミックスをハイレゾで再現する意義と、そのユニークなプロダクションについて、話をうかがってみました。(撮影協力:ソニー・ミュージックスタジオ)

現代の環境でミックスし直すことで、その楽曲が持つ魅力を再発見できるのではないかと(Goh Hotoda氏)

- レベッカの往年の名曲をハイレゾでミックスし直そうと思われたきっかけは何だったのでしょうか。

Goh: 今回の企画はぼくのアイディアが発端になっているんですけど、前々から昔の楽曲を現代のアプローチでミックスし直したらおもしろいんじゃないかと思っていたんですよね。80年代と今ではミックスダウンのアプローチや手法はまったく違うわけですから、現代の環境でミックスし直すことによって、その楽曲が持つ魅力を再発見できるのではないかと。
実は昔、同じような試みをマドンナでやったことがあるんですよ。彼女の初のベスト・アルバム、『The Immaculate Collection』(註:邦題『ウルトラ・マドンナ〜グレイテスト・ヒッツ』。1990年リリース)は、ヒット曲をそのままコンパイルするだけではおもしろくないということで、当時登場したQSoundという機材を全面的に使い、ぼくとシェップ(・ペティボーン)ですべてミックスし直したんです。QSoundというのは、今は無くなってしまったんですが、ステレオで三次元の音響を作り出すことができた仮想サラウンドの装置ですね。結果、『The Immaculate Collection』は大ヒットしたので、このアルバムに収録されているミックスがオリジナルだと思っている人も少なくないんですよ。それはぼくにとって、凄く興味深いというか、とてもチャレンジなことでしたね。マドンナ以来、過去の楽曲をミックスし直すということはやっていなかったので、今回久々に同じような試みをやってみようかなと思ったんです。

- 最近では名作のハイレゾ・リマスターというのは続々とリリースされていますが、ハイレゾで再ミックスされた作品というとほとんど無いですね。

Goh: 44.1kHzのマスターを192kHzにコピーしただけで、ハイレゾ作品として売っているものもありますからね(笑)。ハイレゾに関して思うのは、せっかくみんなが興味を示しているのに、まだまだ敷居が高いものになっているんじゃないかということ。今回のように誰もが知っている楽曲を配信することで、ハイレゾへの理解が深まるといいなと思っています。

- 今回Gohさんが手がけられたのは、リミックスではなく、あくまでも再ミックスということですが。

Goh: そうです。やっぱりファンの人にとっては、オリジナル・ミックスの印象が強いと思うんですよ。リミックスだと、まるで違うものになってしまうでしょう? ぼくがやりたかったのは、オリジナルのミックスを最新のシステムで再現して、その上で現代のエッセンスを加えるということなんです。マドンナのときも同じアプローチで、最初にオリジナル・ミックスをよく聴いて、各楽器のレベルやバランスを確認し、どんなアウトボードが使われたのか探っていきました。ぼくが当時たくさん手がけたリミックスも同じやり方ですね。最初にミキシング・ボードでオリジナル・ミックスを完全に再現してから、足したり引いたりしていたんです。

- そこで今回、オリジナルのミックスを手がけた川部修久さんにGohさん自らインタビューされたそうですね。

Goh: そうです。川部さんが営んでいる焼肉屋さんにおじゃまして(笑)。でも、アウトボードに関しては大体見当が付いたんですよ。スタジオ(註:CBSソニー信濃町スタジオ)の機材は知っていたので、例えばローランド SDD-320なんて1台しかないわけですから、ここで使っているなということはミックスを聴けばわかるわけです。それに片チャンネルを位相反転させてモノで聴けば、リバーブの長さとか大体わかりますからね。そうやって最初に自分でオリジナルのミックスを分析して、わからないところは川部さんに訊くという流れでした。

川部: トラック・シートは残っていたんですけど、憶えてないことが多くて大変でした(笑)。でも機材に関しては、特別なものは使ってないはずなので、スタジオに入っていたものを一生懸命思い出して。LexiconやAMSはまだ無い時代だったので、リバーブはEMT140とソニー DRE-2000だったなとか。ディレイはローランド SDE-2000で、コンプに関してはスタジオにあるUrei 1176をかき集めて使いましたよ。

- 川部さんは今回のプロジェクトを最初に聞いたとき、どんな印象を持ちましたか?

川部:Gohさんがやってくれるなら間違いないなと。実はぼくとGohさん、付き合いが長いんですよ。1986年、レベッカの仕事でニューヨークに行ったときに会っているんです。

Goh レベッカのメンバーと川部さんが、12インチ(註:1986年6月リリースの『MOTOR DRIVE(EXTENDED DANCE REMIX)』を作りにニューヨークにやって来たんですよ。そのときに初めてスタジオで会って。あの12インチは、ぼくと親友のフランソワ・ケヴォーキアン(François Kevorkian)の二人でミックスしたんです。

当時ゲート・リバーブは、EMT140に送った後にKepexのゲートで切って作っていた(川部氏)

- 『フレンズ』と『RASPBERRY DREAM』のレコーディングは、今は無きCBSソニー信濃町スタジオで行われたとのことですが。

川部: そうです。信濃町の2スタですね。信濃町は3つ部屋があって、機材的にはみんな同じような構成だったんですけど、ブースの響きが違ったんですよね。1スタがいちばん広くて、3スタは狭くてデッド。ブースの鳴りを考えると、バンド系は2スタがいちばんよかったんです。1スタだと、何て言うか、鳴りの“キメ”が細かくなってしまうので、ディレクターと話してレベッカは2スタでやらせてもらいました。

- 当時のレベッカのレコーディングで憶えていることというと?

川部: スケジュールがめちゃくちゃタイトだったということですかね(笑)。ぼくがあのバンドに関わった5〜6年は、家族といる時間よりもメンバーといる時間の方が長かったですから。メンバーはみんな演奏が上手かったので、レコーディングで苦労した記憶は無いですね。次から次へと録音していって。スケジュールはタイトだったですけど、和気あいあいとして作業はやりやすかったですよ。相性が良かったんですかね。学校の放課後に部室に集まっているような雰囲気で、とても楽しかったですね。

Goh: それはみんながニューヨークに来たときも感じましたよ。凄く良い雰囲気だった。

- オリジナルのマルチは再生できる状態で残っていたのですか?

Goh: ちゃんと残っていたんですよ。PCM-3324のリールが。ソニーは昔の音源をしっかり保管しているみたいで。PCM-3324のリールは、PCM--3348で再生できるのでMTRに関しても問題ありませんでした。

川部: でも『フレンズ』は、確かアナログだったと思うんですよね。

- PCM-3324の発売は1984年、『フレンズ』は1985年、『RASPBERRY DREAM』は1986年発表ですね。

川部:ハッキリと憶えてないんですが、4枚目(註:『REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜』。『フレンズ』を収録)まではアナログだった気がします。ソニーに残っていたのはPCM-3324のリールだったみたいですが、たぶん後で保管するためにコピーしたもののような気がしますね。当時、ソニーからジャズの音源をデジタルで録音した“Master Sound Series”という作品が発売になったんですが、PCM-3324は最初、そのシリーズで使われていたのを憶えています。ぼくの先輩エンジニアたちが手がけていた作品なんですけど。それで“PCM-3324、意外と使える”ということになって、バンドものでも使われ始めたんですよね。ちなみに現在、ソニーでテープを管理している人は、レベッカのレコーディングでぼくに付いてくれた元アシスタントなんですよ。

Goh:ソニーに保管されていたマルチは全部デジタルでしたね。『フレンズ』のマルチにはボーカルが3テイク入っていたんですが、本人に確認したところ、確かに3回しか歌ってないとのことなので、今回使用したPCM-3324のリールに入っているものがすべてだと思います。

- Gohさんは当時のマルチを聴かれていかがでしたか?

Goh: 川部さんの録りの音が凄く良いんですよ。ドラムとか被りが全然無くて。さすが川部さんと思いましたね。

川部: 当時はいろいろと試行錯誤ができる時代だったんですよね。ブースの中に楽器を置きっぱなしにできたので、やっぱりこっちにしてみようかと取っ替え引っ替えしてみたり。あと、当時の小田原くんは若くてパワーがあって、本当に演奏が上手かった。だからバランス良く録れたんじゃないかと思います。ちなみに小田原くんのドラムは、全部ぼくがチューニングしていたんですよ(笑)。

Goh: ドラムは、キック、スネア、タムが2本、トップ、アンビエンスという感じで上手くまとめられていました。最近の若いエンジニアは、立てたマイクの本数分トラックを使おうとするので、この辺りは見習ってほしいですね。

川部: ちょうどレベッカをやっているとき、アンビエンスが重要視され始めたんですよね。だからトラックを分けてあるんですが、当時としてはこれでも贅沢な使い方でした。ぼくの先輩は、キックとスネアだけを別トラックにして、それ以外は全部まとめてしまっていましたから。

Goh: ぼくのシカゴ時代もそうですね。キック以外は全部まとめてしまっていました。

- マルチを聴かれて、ドラム以外に印象に残った楽器というと?

Goh: 土橋くんのシンセサイザーがモノラルだったのには80年代を感じましたね(笑)。まぁ、当時はステレオ・アウトのシンセサイザーはほとんど無かったですから、アルペジオ的なフレーズもすべてモノラルでした。おもしろかったのは、『RASPBERRY DREAM』のピアノでENSONIQ Mirageが使われていたこと(笑)。当時、ピアノの音としてはMirageが一番本物に近かったんですよね。

川部: シンセサイザーに関しては、ミックスダウン時にステレオにしていました。SDD-320やSDE-2000を使って。後期になると、Eventideのハーモナイザーで少しだけピッチをずらして広げたりしていましたね。

- 80年代、Gohさんがアメリカで手がけられていた作品も、キーボードはモノラルで収録されていたのですか?

Goh:ずっとモノラルだったんですけど、ある時から一気にステレオになったんです。きっかけは、ロサンゼルスのシンセサイザー・マニピュレーターの大家たち…… 例えばMichael Boddickerといった人がステレオで音を作り始めたことで、それ以降、トラックをステレオで使うという手法が一気に広がったんですよね。

- 当時、NOKKOさんのボーカルはどのようにレコーディングしていたのですか?

川部:マイクに関しては、楽曲に合わせていろいろ使い分けましたね。声を張る場合はダイナミック・マイクを試したり、Neumannが合わないときはAKGを使ったり。特にこれというのはありませんでした。ヘッドアンプはコンソール内蔵のものですね。当時はアウトボードのヘッドアンプよりもコンソール内蔵のものの方が良かったんです。

- コンソールはNeveですよね。

川部:そうです。1970年代のNeveですが、型番は何でしたかね……。ソニーがカスタムでオーダーしたコンソールです。

Goh:確か33105のモジュールが入っているやつですよね。

川部: 当時はアウトボードでいろいろやるよりも、コンソールを通した音の方が良かったんですよ。ドラムもシンセもボーカルも、基本的に全部コンソールのヘッドアップで録音していました。そしてMTRは24トラックしかなかったので、できるだけコンパクトにまとめて。

Goh:全体的にあまりEQを使ってないんだろうなということは、聴いてわかりました。マルチの音と2ミックスの音がそんなに違わなかったんです。

川部:ぼくの場合、録りの段階で音を作ってしまうので、後で音を変えるようなEQはしませんでした。アナログMTRに録ると、どうしてもハイエンドが落ちてしまうので、そういった部分をちょっと持ち上げるくらいでしたね。あくまでも補正のためのEQというか。

- マルチを聴いて、Gohさんから川部さんに質問したことというと?

Goh:スネアのゲート・リバーブについては、どうやって作ったのか質問しましたね(笑)。

川部:あの頃ゲート・リバーブは、EMT140に送った後にKepexのゲートで切って作っていたんです。ちょうどゲート・リバーブという音が出始めの頃で、向こうのレコードを聴きながら、どうやって作るんだろうと試行錯誤して。まだAMSは無かったので、バカみたいにコンプレッションしたアンビエンスの音をスネアに混ぜてみたりとか(笑)。スタジオにあるアウトボードをかき集めていろいろやりました。その中でEMT140とKepexの組み合わせが一番良かったんです。

Goh:アメリカでも同じような感じでやってましたよ。間もなくして、LexiconやAMSの“Non Linear”というプログラムが出てきて、それがゲート・リバーブの代用になった。当時のフィル・コリンズのドラムの音なんかは、AMSの“Non Linear”の音ですよね。でも、デジタル・リバーブの“Non Linear”の音は、本物のゲート・リバーブとは減衰の仕方が違うので、同じようなノリにはならないんですよ。

川部さんが信濃町のスタジオでやったことを、Pro ToolsとUADプラグインを使って、32bit float/96kHzで再現した(Goh Hotoda氏)

- PCM-3324のリールをPCM-3348で再生して、Pro Toolsにはどのようにダビングしたのでしょうか?

Goh: いろいろな方法があったんですが、PCM-3348からアナログで出して、HD I/O経由で32bit float/96kHzでPro Tools|HDXシステムに取り込みました。トラック数は24ですね。

- Pro Toolsに取り込んだ後、ノイズ除去などのトリートメントは行われたのですか?

Goh: いや、そういう処理やエディットは一切行っていません。Pro Toolsに取り込んだ後はミックスですね。

- ミックス作業について詳しくおしえてください。

Goh: まずは川部さんが信濃町のスタジオでやったことをPro Toolsの中で再現しようと思ったんです。具体的には、Universal AudioのUADプラグインを使って、80年代の信濃町スタジオを再現したんですよ。コンプレッサーは1176 Classic Limiterのブラック・パネル、EQはNeve 31102 Classic Console EQ、ゲート・リバーブはEMT 140 Classic Plate Reverbを使って。残念ながらUADにはKepexのゲートが無かったので、それはValley People Dyna-miteで代用しました。普通のリバーブはEMT 140とAMS RMX16 Digital Reverbですね。川部さんが信濃町のスタジオでやったことを、ぼくはPro ToolsとUADプラグインを使って、32bit float/96kHzで再現してみたわけです。最新のツールを使って、当時のサウンドがどこまで再現できるか、一度やってみたかったんですよ。

- とてもおもしろい試みですね。

Goh: でも、実際にやってみると、一筋縄にはいきませんでした。コンソールとアウトボードでミックスしたときと同じ感覚でUADプラグインを使うと、音がクリアになり過ぎてしまうんです。これは当然で、コンソールのAUXでアウトボードを使ったときに生じる、あのピントがぼやけるかのようなサミング感がPro Toolsではまったく付加されないわけですからね。ですから最終的には、プラグインをAUXで使うのではなく、チャンネルに直接インサートする現代的なやり方で使用しました。そうしないとガツンとした現代的な音にならないんですよ。それでもアナログの質感がちょっと足りなかったので、必要に応じて一度アナログで出して、アウトボードを通したりしましたね。ボーカルはRetro Instruments Doublewide Tube Compressorを通し、キックやスネア、ベースも一度外に出して、NeveやPultecなどを使いアナログ処理をしました。

- サミングはPro Tools内で?

Goh: 今回、3種類のバージョンを作ったんです。1つはぼくが持っているヴィンテージのNeveコンソールを使ってサミングしたバージョン。Pro Toolsからはステレオ6本、計12チャンネルのステムを出して、それをNeveでサミングするというやり方ですね。もう1つはPro Tools内で完全にデジタル・ミックスして、Lynx HILOでDAコンバートし、Manley Slamを通したバージョン。また、Pro Tools上で各トラックの無音部分をストリップ・サイレンスのように全部カットしてミックスするという現代的なバージョンも作りました。これなんかは全然違う印象で、皆が知っている『フレンズ』ではないんですけど(笑)、仕上がりはとてもおもしろかったですね。結局、メンバーにも聴いてもらって、Pro Tools内でサミングしたバージョンを採用しました。

- Pro Tools上でオートメーションは使いましたか?

Goh: 今回はほとんど使いませんでした。当時もオートメーションはありませんでしたからね。

川部: ぼくはレベッカに限らず、全部マニュアルでミックスしていました。時間が無いときだけコンピューターを使っていましたね。

- 配信フォーマットは、24bit/96kHzですね。

Goh:32bit float/96kHzのマスターを、今回はディザリングして24bit/96kHzにコンバートしました。

- 完成したハイレゾ・ミックスを聴かれて、川部さんはどんな印象を持ちましたか?

川部: Gohさんは当時のミックスを再現したとかおっしゃってましたけど、全然格好よくなってますよね。あの時代の音楽の良さをしっかり残した上で、今風のサウンドに仕上げられたすばらしいミックスだと思いました。当時の思い出が鮮明に蘇りましたよ。

Goh: 当日は器が16bit/44.1kHzだったので、川部さんたちがどんなに大きな音で作業しても、入りきらなかった音があると思うんですよ。ですから今、ハイレゾで改めてミックスするというのは、とても意義があることなんじゃないかと感じています。マスターを単純にハイレゾ・コンバートしたのとは違って、96kHz処理のリバーブが入っているわけですからね。そのあたりの差は、よく聴けばすぐにわかりますよ。

今回のプロジェクトは、そのままだと“懐かしのヒット曲”で終わってしまう音楽を、現代の人の心に響く形で、普遍の名曲を新しいと音として届けられることに意義があるんです。昔のマルチを引っ張り出してハイレゾでミックスし直すというのは、まだあまりやられていないことだと思うんですが、これからも機会があればぜひ続けたい仕事ですね。今は当時みたいに潤沢な予算や豪華なスタジオがありませんから、あの頃のようなクオリティで録るのは難しくなっている。莫大な製作予算をかけて録音されたマルチを寝かせておくのはもったいないと思うんです。もちろん、当時の才気や空間が閉じ込められているマルチを現代にときほぐして再現するというのは、とても勇気が必要で、責任が伴う仕事ではあります。しかし、過去の名曲のハイレゾによる再ミックスは、きっとファンの方々や一般のリスナーにも期待されていることだと思うんですよ。
STUDIO GO and NOKKO
REBECCA(レベッカ)OFFICIAL SITE
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※この記事はICON.jpより転載されています。